第4話「振り返り、って大事よね」
「ちょちょちょ、ちょっとまってください!」
「はい、なんでしょう?」
「唐突に『事件が起こって』と始まりましたね」
「ええ、驚きの展開ですよね。」
「驚きの展開ですよね。じゃなくて!事件とは具体的に何のことですか?コレまでのストーリーには無かったと思うのですが……。」
「言われてみれば、そうかもしれませんね。事件についての説明を加えて、ストーリーの流れを整理します。」
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【修正後のストーリー】
カズキがいなくなったあと、タカシとナオミは再会を果たす。
彼女たちは、カズキの死に関して調べる中で、ケイタが犯人である可能性を突き止める。
彼女たちはケイタを問い詰めるが、ケイタはそれを否定する。
しかし、タカシが偶然見つけた手紙の内容から、ケイタの正体が女性であることが発覚する。
ケイタは、男性であることを理由にカズキに嫉妬していたのだ。
その後、ケイタはナオミを刺そうとしたところをタカシに制止され、警察に逮捕される。
ナオミは一命を取り留め、タカシと再び距離を縮めることに成功する。
【説明】
事件とは、カズキが殺されたことを指しています。
カズキの死に関する謎を解くため、タカシとナオミは行動を開始し、犯人である可能性があるケイタを追及することになります。
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「カズキ、まさかの再登場ですね」
「そういえば……そうですね。」
「今日はストーリーの執筆をやめてここまでの流れを整理しましょう。」
「賛成です。」
「では、まずは登場人物を改めて紹介してください。」
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タカシ:会社員。ナオミの同僚。彼女への片思い中。
ナオミ:会社員。タカシの同僚。カフェでバイトもしている。慶太とは幼なじみ。
慶太(ケイタ):ナオミの幼なじみ。大学生。女性。ナオミに恋心を抱いている。
ミユキ:タカシの大学時代の後輩。会社員。タカシに片思い中。
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「ありがとうございます。(カズキは消したのね)」
「どういたしまして」
「次に、最初に決めた小説の執筆ルールを再確認しましょうか。」
「そうですね、箇条書きしますね。」
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1:男女の恋愛を描く。
2:登場人物を3人構成とし、全員を片思いのストーリーとする。
3:登場人物の名前は、日本人の名前で表記する(カタカナ表記)。
4:ショートストーリーの仕様は、日本語140文字の制限を設ける。
5:ストーリーの内容に関しては、特に制限は設けない。
以上が今回の小説の執筆ルールです。
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「ルールの認識は正しいです。ただ……そのルールに従うと現在登場人物が1名多いですね。」
「(バレたか)」
「え?」
「え?あ、すみません、確認不足でした。おっしゃる通り、ルールに従うと登場人物が1名多くなりますね。ルールに従い登場人物を3人に絞るのであれば、一人の登場人物を削除するか、ストーリーを修正する必要があります。どちらが良いですか?」
「登場人物を減らしましょう。ケイタを削除してください。」
「ケイタを、削除ですか。」
「はい。」
「ケイタを……了解です。登場人物を減らし、ストーリーを修正いたします。」
「ありがとうございます。では、改めてストーリーの執筆を再開しましょう。」
「がんばります!」
「本文の前に登場人物の紹介と執筆ルールを記載して、その後に本文を書いてください。」
「了解です。以下が修正版のストーリーとなります。」
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【登場人物】
タカシ:25歳の男性。IT企業で働くサラリーマン。
ナオミ:24歳の女性。看護師をしている。
ミユキ:タカシの同僚で、27歳の女性。
【ルール】
文章は日本語140文字以内とする。
登場人物はタカシ、ナオミ、ミユキの3名とする。
片思いの恋愛ストーリーとする。
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「みんなの年齢、一気に上がっちゃった!?!?!?」
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