第5話「初心忘るるるるるる」

「当初の『140文字小説をTwitterにアップしてバズってウハウハ』から気付いけば随分遠くにきてしまったような気がしませんか?」

「おっしゃる通り、設定と展開に没頭して文字数のことを完全にわすれてますよね。」

「ますよね、って……。まあ良いか。」

「気を取り直していきましょう!」

「え、あ、はい。もしかして、人名がカタカナで文字数を消費している可能性がありますか?では漢字表記にして文字数を減らしましょう。」

「いいですね、タカシは以下「隆」、ミユキは以下「美幸」、ナオミは以下「直美」にして書いてみます。」


ーーーーー


隆は、同僚の美幸に想いを寄せていた。

しかし、美幸は直美に恋をしていた。

隆は直美が好きな美幸を慕うあまり、直美にも興味を持ち始めた。

そんな中、隆が直美に声をかけた。

すると、直美は隆に思いを寄せていたことが判明した。

三角関係になりかけた隆は、自分の気持ちを整理しようと決意する。


ーーーーー


「文字数も140文字に近づいてきて良い感じですね。」

「ありがとうございます、がんばりました。」

「隆は、自分の気持ちを整理しようと決意していますが、って、ちょっとまってください。美幸は直美に恋をしているのですか?女性同士の恋愛ですね。」

「問題ありますか?」

「同性の恋愛は否定しません。今まで登場していなかったので驚きました。多様性を重んじて同性同士の恋愛や、種族の違う恋愛も盛り込みましょう」

「了解しました。多様性を大切にして、様々な恋愛表現を盛り込んでいきます。ありがとうございます。」

「今回は短いですが、ここで終了にしましょう。」

「はい、もしかしてその分次回は大作ですか?」

「いいえ、ルールを一部改定します。」

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