設定・地名一覧(※)

芳中国ほうちゅうこく…京より西に位置する国。よしの国の中部を占める。南に海、北に山を抱え夏場に少雨となる気候。

 ・芳野よしの平野…芳前国、芳中国南部に位置する沖積平野。両国の生産力の大半を占める。

 ・実野みの盆地…芳野平野から前実野山系を挟んで北に位置する盆地。

 ・前実野山系…芳野平野と実野盆地の間に位置する山々。

 ・奥実野山系…実野盆地に北に聳える山脈。日の本を東西に貫通する脊椎山脈の一部。

 ・実野川…奥実野山系に端を発し、実野盆地、芳野平野を潤し南の海へ注ぐ芳中国随一の河川。

 ・奥津の湊…実野川河口部に位置する湊。芳中国の商業の中心となっている(らしい)。


注:近況ノート、前実野山系周辺勢力図も併せてご覧下さい。


・山之井庄…前実野山系南岸に端を発する実野川の支流、山之井川の刻んだ谷筋に位置する。

上流から上之郷、中之郷、下之郷の三ヶ村で成り立つ。現在は狭邑さむら郷、落合郷を傘下に組み入れていることもあり、二ヶ村を含んで呼ばれる事も多い。

 ・山之井川…山之井庄を北から南へ流れる川。山之井領、板屋領を流れ、平野部で三田寺領の西端を構成した後、実野川に合流する。

  ・夜野川…山之井川の支流。上之郷を北東から南西へ貫き山之井川に合流する。上流部周辺は厳しい斜面となっている。

・狭邑川…狭邑郷の東に端を発し、落合郷手前で山之井川に合流する支流。

・板屋庄…山之井庄の西隣、山之井川下流に位置する。板屋郷、入谷郷の二ヶ村からなる。

 ・板屋川…板屋郷の北に端を発し、入谷郷で山之井川に合流する山之井川の支流。


注:近況ノート、山之井庄周辺図弐も併せてご覧下さい。


==作者解説==

 芳中国は現実世界での備中国をモデルにしています。しかし、十分な下調べをせずに舞台設定をしてしまった為に、大きな相違が生まれています。それは作者が東京産まれ、東京育ちである事が大きく影響しています。

 その大きな相違とは、平野のサイズ感が全然合ってない!!という事です。もちろん関東平野に比して圧倒的に狭い平地という知識はあったんですが、それでも規模感の違いは埋めきれていませんでした。

 例えば、若鷹丸達が山之井の南の尾根から海を臨む場面が有りますが、ここから海までの距離は作者の脳内では高尾山から東京湾を望む、位の距離感だったのですが、この距離は40km以上あるのです。ところが実際に地図を見てみると、現実の岡山平野は埋立地を含めても海から山までどう多めに測っても20kmがいいところ。干拓や埋め立てを考慮しなければ10kmもないことでしょう。ですので、読者の皆様には芳野平野は現在の岡山平野程度の規模で現実よりもかなり平坦であると想像して頂ければと思います。

 また実野盆地についても規模の設定に問題があり、場所的には実野川は高梁川、実野盆地は高梁盆地を想定した位置関係なのですが、東京者にとって盆地とくれば甲府盆地、ということで実野盆地の規模もそのくらいで想定してしまったのです。ところが高梁盆地はおろか、津山盆地ですら甲府盆地より小さかった。

 ですので、結論としては倉敷から高梁川沿いに20km平地が続き、総社辺りが三田寺、そこから一山超えると津山盆地というようなイメージでお読み頂ければと思います。因みに、山之井川流域は総社駅から高梁川を挟んで西側に流れる新本川流域程度の規模を想定しています(山之井、板屋両方で。)。

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