第6話

あの後、俺達は持って来ていた持ち物の返却と

国から支給された備品が入ったバッグを受け取り

タッグごとに分かれて

空から来る侵略者達の方に集中する事にした


此処からは各自タッグごとに分かれて

空から来る侵略者達を倒す為に戦略を組んだりする


俺は改めて新堂にと話す事にした


「‥あらためて‥よろしくな新堂」


「ああ‥お前、戦闘の能力とかあるのか?」


「何で‥そんな事を聞くんだ?」


「自己紹介の時に集まってたアタッカーは

戦う才とか力を持つ奴ばかりだった

まぁ‥別に無くても俺の[格闘家ボクサー]を

使えるようには出来るけどさ

お前って見る限りでも、ひ弱そうだし‥」


「一応さ‥俺も神の選定でアタッカーに

選ばれたんだから戦闘能力はあるよ

ただ‥神殿の中には死んでるフリをしているとか

俺達に儀式を混沌とした犯人か

協力者が居る可能性もあるだろう?

‥だから隠していた

[認識王グノーシス]は仕方なく公表したけどな

‥まぁ‥幼い頃から一緒だった双子の

隼人なら"少し"知ってるだろうけど」


「双子なのに少しだけなのか?」


「幼い頃は良く話したけど

でも6歳の魔力の測定があった時から

俺達には魔力の格差が分かって

別々になる時が多かったからな」


「‥わりぃ」


「謝るなよ‥俺と隼人は仲が悪い訳じゃないんだし

お前には少し正式なステータスを見せたいと思う

ただ俺には隠している才も力もある

‥共に戦う以上は何も隠す事はないかもしれない

でも‥"絶対"の信頼を築いた時に

俺は君に全てを見せるから待っていてくれるか?」


「‥分かった‥別に構わねぇよ

俺も、お前を信頼して良いか分からねぇしな」


「‥それで構わないよ

じゃ‥俺から見せるから少し待ってくれよ」


そう言い俺はタッグ選定後に

支給された備品のバッグから

[魔力水晶]を取り出した


水晶は魔力測定の際に魔力を測ったり

天賦ノ才や力を国が把握し管理する時に使う物だ


国の管理する[魔力水晶]は[鑑定王サーチャー]と同じく

偽る事の出来ないように作られているが

支給された水晶には、そんな能力はない


自分の頭で考えた戦略を図面化したり

簡易ステータスのように

自分の持つ能力を少し表示する事が出来たり

侵略者達が来た際には侵略者達の位置や

他のタッグの位置などを

把握できたりする事ぐらいだ


俺は集中して自分が相手に見せたい事のみを

水晶に力を込めていく


水晶は少し光ると俺の簡易ステータスが

[魔力水晶]に表示された


《名前:渡来 優哉


天賦:???


スキル:[創造クレイブ]、[認識王グノーシス]、[射撃王シューター]

[???]、[???] 》


「上手く出ているな‥新堂もやってみるか?」


「ああ‥そうだな」


そう言うと新堂も[魔力水晶]に

自分の力を込め水晶が少し光ると

ステータスが表示された


《名前:新堂 龍鬼


天賦:[格闘家ボクサー]


スキル:[創造王クリエイト]、[???]》


「‥本当に見せたいのしか出ないんだな」


「そこは信じろよ‥そうか

新堂には[創造クレイブ]の上位の力があるのか」


「ああ‥お前が[射撃王シューター]を使うなら

銃など作る事は可能だな」


「それが良いかもな‥俺には銃が作れなくて

実技では使う事すら出来なかったんだ‥助かる

あと‥"お前"じゃなくて名前で呼べよ」


「‥下の名前で呼ばないといけなくなるだろ

俺だけ下の名前で呼ぶのは不公平だろが」


「仕方ないだろ?双子なんだし

‥まぁ‥タッグになったんだ

仲良くなろうぜ?‥だから‥よろしくな龍鬼」


「‥ああ‥優哉」


そう言い俺たちは少しだけ笑った


これから来る侵略者達を

どの位置で、どう殺すか


俺の[射撃王シューター]と彼の[創造王クリエイト]


良いタッグになりそうだなぁ‥


そんな事を思いながら


迫り来る侵略者達に向けて準備を始めるのであった‥

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