春の知らせ (洪水、鞄、飛ぶ)
人が人に流されていく。それを自然災害というなら洪水だろう。だが、人工的に作られたソレに、敢えて呑まれに行っている人間達。一体何が目的なのだろうか。
だが、その災害を見ていても流される表情は明るい。暖かい日差しが出始めている今日この頃。
綺麗なスーツに綺麗な靴、綺麗な鞄、そして綺麗な姿勢。まるで人間であるのを楽しんでいるようにも思える。
飛べない人類をこの日は羨ましいと思うのだ。こんなに明るい表情をしていて楽しくないわけがないのだから。
そういえば、僕もそろそろ巣作りに励まなければいけないな。おっとその前にパートナーを探さなければ。
どうやら、僕の身の方が危険らしい。一人身、いや、一鳥身のでは寂しいからね。
翼を広げて僕は飛んだ。
「あ!鳥さん!」
「うわー。珍しい。こんな所にヒバリなんて。」
そう言って僕らを見る。どうやら僕は人間にはモテるらしい。
長針の動く間に ななし @mojide_
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。長針の動く間にの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます