家政婦 (メロン、家主、ベル)
メロンを貪っていた。
メロンを半分に切った後は、そのまま。
なんとも言えない背徳感。癖になりそうだった。
聞けば、このメロンは最高級のモノらしい。
するとベルがなる。誰か来たようだ。珍しい。こんな時間に。
インターフォンを確認すると家主であった。帰ってくるのは、明日のはず。
まずい。そう思うがもう遅かった。ドアを開けないのも怪しまれる為、投げるように出した器具とメロンを隠して玄関へ向かう。
「お帰りなさい。早かったですね。」
「ドタキャンだよ。最悪だ。腹減った。例のメロンカットしてくれ。」
心臓がドキッとした。すでにそのメロンはもうない。代わりにスーパーで売っているメロンを出すしかなかった。
震えた腕で、皿に盛り付けメロンを家主の前に出す。
「美味い。流石は高級メロン。」
そう言えば、彼は分からない人間だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます