二部:生活

衣類

 紙傘城砦には織物工業があり、世界各地の伝統衣装も城砦内の服飾の様相に大きく影響を受けた。

 現代になるとファッションのスタイルは独自のものとなっていき、昔ではタブーだったミニスカートや男性の服を着用する女性も多く現れて活動的になっていった。男性のファッションも多様化しており、先祖の国の文化を取り入れた衣装を正装として扱うことも多くなっている。


 ▷服の仕入れ

 城砦内にはオーダーメイド店、古着店、アパレルショップがある。

 上流階級(窓口、医療、マフィア、工場などで設けている人たち)はオーダーメイドかアパレルショップで新品を買うことが多い。使い古されたものは古着店に流される。

 中流階級(金は設けているが贅沢できる頻度は多くない人たち)は古着店や近隣の大人たちからのお下がりで手にする。おしゃれをしたい人は手直しをして刺繍を付け足したり、別のものにリメイクをしたりして楽しむ。新品を手に入れることもある。自分で作った方が安いと考える人もいる。

 下流階級(安月給で重労働や不安定な仕事などをしている人たち)は古着やお下がりなどで賄っていた。新品を手に入れることは中流階級よりも難しく、ほとんどつぎはぎになっていることもある。


 ▷傘骨五帝の制服について

 制服は決まっておらず、それぞれ私服となる。一度制服制度を取り入れようとした五帝がいたらしいが結構な額が必要なことと住民や部下たちからの難色があって取り下げられた。

 現在は安物スーツや活動的な服装を着ており、一貫性はない。


 ▷窓口の服装について

 城砦内の調査員は常に動きやすいパンツスタイルが主である。ベテランにはスカートも履く人もいる。腕に「窓口調査員」のワッペンを身につけてわかりやすくしている。

 事務職の男性はかっちりとしたスーツ、女性は主にゆったりとしたスカートタイプとハイヒールが多く、それで役職を区別していることもある。


 ▷売春関係

 マフィア管轄の売春宿や個人の売春の女性は大体が露出が高い──そのことで露出の多いミニスカート等を女性のファッションに取り入れることをタブー視していた。これは男性も似たような経緯のため同じである。

 体に大きな刺青をして客に侮られないようにする売春婦もいる。

 男娼は女装だったり、体のラインを強調した服を着ることが多い。これはどちらの客を取るかによって大きく変わる。

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