食事

 城砦内には様々な飲食店があり、観光用の大通りには屋台が並んでいる。

 歴史的背景から中華料理を土台にしている。現代に近づくにつれてイギリス、日本、そして他国の料理文化が混ざり、独自の料理文化を花咲かせている。

 調査員曰く「文化を閉じ込めるに適した場所は料理の魔窟であり、そしてグルメの聖地になりうる」とのこと。

 窓口が設けられ、他国との交流が深くなった現代は、その様相が顕著に現れている。


 ▷菓子

 甘味は人気の分野である。城砦外のホテルのレストランからも注文があるらしい。屋台で人気なのはサンザシ飴。その次に大学芋。クッキーなどがあり、中には蓮の実などふんだんに使われている。

 工場、屋台によっては怪しい着色添加物を使うところもあれば、こだわって使わないところもある。


 ▷家庭料理

 ほとんどの部屋にはキッチンが付けられている。とても狭いので大勢で使うことはできない。

 新鮮な食材は外に近い場所で販売されていることが多い。


 ▷加工肉

 あらゆる国の食文化を取り入れているため、豚、鶏、牛の肉以外に猫、犬、鳩、羊、山羊、白鼻芯が食肉用として扱うところがあるが、犬と猫はよく脱走し、そして時代の移り変わりで愛護運動の煽りを受けて食肉用から除外され始めている。

 工場から脱走もしくは保護された猫と犬は野良になるか親切な家庭に引き取られるかの二択となった。野良に関しては城砦内の住民にとっては悩みの種になりかけている。


 ▷肉以外の加工食品

 食品の加工工場は多く、城砦内の飲食業界を支えている。当初の衛生管理は窓口と行政が介入するまでひどく杜撰だった。現在では最低限の衛生管理がされているが、他国と比べるとやはり杜撰らしい。工場の従業員は髪をまとめて口に布マスクをして、手は洗うようになった……程度でそれ以外は管理されていない。

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