第8話 知らない天・・・知ってる自分で作った天井だわこれ
そうして準備を終えた俺は、一回り小型のメイドタイプのゴーレムを2体別に作り
俺を護衛するというプログラムを組み込んだ。戦闘メイドは男のロマンじゃね?。
ま、今世は女だけどな。
さらに指揮能力を与えた3体、ケンタウロスの「Ken」アラクネの「Ane」ラミアの
「Ramy」には言語能力が付随されたというか勝手に組み込まれていた。
このあたりは謎仕様だな、ゲームぽい画面や魔法の発動システムに関係あるのかも
しれないが、それを追求してもなぁ。前世の(主にラノベの)多くの事例では
もとには戻れない事が多いし、今は目の前の状況を進めないとな。
ということで、「Ken」の部隊には(ピラミッドの周囲を取り囲み)と
(外部からの侵入阻止)(周辺の外敵の駆除)を指示し、
「Ane」の部隊には(内部に侵入調査)(敵対行動の排除)、
「Ramy」の部隊は俺の護衛と「Ken」及び「Ane」の部隊の補助を任せた。
ゴーレムのサイズは体高1.8メートルの騎士型と2.4メートルのケンタウロス型
アラクネとラミアは体高2.2メートルに揃えてある。
包囲完了とともに各方面から侵入が試みられるが、それとともに抵抗もはじまる。
この遺跡は未だ稼働中のようであり、
各種トラップが作動し、ゴーレムと交戦状態になった。
には意味がなく容易く突破されていた。
そして内部に侵入したゴーレムから連絡がくる、地下に迷宮が広がっているとか、
さっきのように幻覚攻撃がある魔物の位置や個体数。吊り天井とか毒ガスなんかの
トラップ情報や拾得物の配置されてる位置やその中身。マッピングもしてくれてる。
魔物の種類と数、さらには撃破もしくは損傷で可動しなくなったゴーレムの位置や
数の報告も伝えられる。
稼働できなくなったゴーレムがどうなってるかは・・・わからないようだ。
ピラミッドの攻略はゴーレムたちに任せて、俺は食事をとることにする。
自分で魔物肉を処理して調理する?。いやいやそのためにメイドを制作してますよ。
あれ、できないだと・・・なぜだ。メイドはできるんじゃないのか?。
・・・戦闘プログラムで、容量がたりてないのか。
そこで、急遽お料理用メイドを作ることに、ついでに調理器具を組み込んだゴーレム
も制作する、食事くらいしか楽しみがないからね。
出来立て、熱々の食事を食べながら「Ane」からの内部調査の報告を聞く。
ゴーレムによる力ずくの攻略は半日ですでに60パーセントに達している。
それに伴うゴーレムの損耗数は32パーセントで、「Ramy」の部隊からすでに補充を
している。
「朝までには終わるかな?。」
「明け方には全域の調査が終わるかと思われますが、問題がひとつ。」
何気なくつぶやく俺の声に反応する「Ane」。
「何、問題?。」
「この建物の自己修復機能です。」
「えっ、修復って自分でしてるの?。」
「なんと優秀、できたらその機能欲しいね。」
「それは、我々では判別できかねます。」
ですよねー、わかってました。まぁ明日起きたら考えます。
この身体夜更かしができないようでもう眠い。
俺は、食事をするために入口付近に設営した小屋の中のベットに潜り込んだ。
魔法は使いこなせると生活を快適にしてくれる。前世の知識を活かせばそれは、
この世界で恐らく最先端の機能をもつ物を生み出していく。
今、この丸太小屋の中にある机の上には、ピラミッド内部の地図が出来上がってた。
内部には迷路のような構造のその最奥部にある部屋、その前でゴーレムの調査部隊は
足止めを食らっていた。
すでに何体かのゴーレムが突撃をしたが、物理障壁に阻まれて侵入は不能、
自爆による魔法攻撃にも魔法障壁を持って無効化されている。
更に反撃も受けており、昨夜に比べるとゴーレムの損耗率が増加している。
内部に比べると周辺の魔物の数は減少しており、「Ken」の部隊は最小限の防衛が
できる数のゴーレム【ソルジャー】を残して、現場までのルートをは確保するために
ピラミッドの内部に投入している。
俺自身が行くべきと思い、新たに制作したアラクネ型ゴーレムに乗って移動する。
これは上半身の部分に自分がはまる形のまぁパワードスーツのようなものだ。
動力は新たに回収された魔石を使う。ラミアタイプも制作したんだが、
ちょっと制御に違和感が大きすぎてあきらめた。
大きさは「Ane」と同じ下半身なのだが、いかんせん俺の身長が足りない。
先頭から【ソルジャー】タイプ、「Ane」、戦闘メイド、俺が乗るアラクネ改
パワードスーツ、戦闘メイド、殿が「Ramy」と言う順で、ピラミッド内部の
制圧した通路を進んでいく。もちろん普通のメイドとキッチンゴーレムは
お留守番である。
ステータスを見ると、いつのまにか【時空】がハイライト表示になっていた。
目的地に着くまでの間にツリー表示を確認する間も表示が変わっていく。
左上のHPバー、MPバー、SPバーに伴う数字も同じく増えていく。
そろそろ頭の中ではレベルアップ時のチャイムとエフェクトが鳴り響き出した。
他の魔法も使えるのが増えてるんだろうな、確認してる間に着くかな?。
罠だったあとも多く、ゴーレム達は一部力づくで通った跡も少なくなかった。
ピラミッド内部は遺跡ではなく、現役で生きているようで破損した部分が
補修されていく様子が目に入ってくる。
豪快に壊れた壁材が、床や天井が取り替えられていく。
「自己修復機能」ねぇ、ここまで機械的だとこれ《ピラミッドもどき》を作ったのは俺と同じ異世界人だと思えてくる。
またたく間に通路が元に戻っていく、もちろんゴーレム達が邪魔するところ以外はだが。
ステータス画面を出して、魔法関連を見ていく。
【火】系統が【熱】に変わってるな、何が違うんだ?
T に集中すると、ツリーが【火】と【氷】に分かれている。
なるほど熱するということは分子間の運動が激しくなることだし。
これが止まれば~絶対零度かそれで【熱】か?。
【水】は【天候】に変わってるな、【風】が消えている?
ああ【天候】に統合されたか。
【土】は【地】に変わってるが・・・なるほど【重力】が増えたか。
これで飛べるかな。重力操作もロマンだよな。
あとはさっき見た【時空】だな、この中で使えるのは?これかな【亜空間収納】。
きたなぁ~ファンタジーの定番、青い猫型ロボットのポケット。
どれだけ入るんだろうなぁ、わくわくする。
視界の中のUIの表示のなかで、ゴーレム達の総数がまた10減った。
何かに遭遇したのかもしれない。ただ中なのか、外の警備に残したほうなのかが
わからないのが難点だな。
乗ってるゴーレムから、入り口に残してきた「Ken」に連絡を取って確認すると
外ではないという。
今向かってるのとは別の部分を偵察している部隊が、巡回中の防衛勢力にやられた
のかもしれない。
今の残数が202体、98体が作動停止している。1/3も減っていることになる。
最深部の部屋の前に到着したので、ゴーレム達の再編成を指示する。
部屋の扉の周囲を調べる間、6体のゴーレムが俺をカバーするように動く。
「解除にパスワードと鍵のようなものが必要なタイプか、面倒だな鍵なんて拾って
ないだろうし、パスワードもなぁ~期待できないよなぁ?力ずくだし。」
鍵穴に液状化した金属を流し込み中の突起に合わせて形を整えて固体化して
回転させれば開くはず、単純なウォード錠ならば・・・タンブラーでもいけるかな?
同時に回す~なんてことはないよなぁ、ないといいなぁ。
回す順番があるんだろうけれど量子コンピューターがあれば簡単なのに。
でも魔法でなんとかなるかな?
なんともなりませんでした。魔法=万能の力じゃないことを確認。
まぁ順番がわからなかっただけだ、あとは力ずくという方法もあるし。
見た目部屋の扉は石のように見えるが芯は金属のようで、対物理、魔法防御に
絶対の自信があるのか、鍵穴以外特にトラップもなかった。
扉に右の手のひらを当てて、力を込めるー当然何も起こらない。
次に別の力を込めていく、手のひらが当たっている扉の分子構造を超高速で振動させ
て分解していく、やがて扉が崩れ落ちるように消え去った。残るのは大量の塵の山、
ゴーレムの一体に掃除させて、じゃなくて扉のところで門番をさせて他のゴーレムを
連れて中に入っていく。
中は「特別豪華な作りになっている」とか、「超科学の産物で出来てるとか」
「不思議物質で満ち溢れてる。」とかではなかった。
ただの石作りの通路が続き突き当りにその壺が置いてあった。
「壺が一つだけ?。」
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