第2話 そして、知らない天井へ?
「ですよね~お怒りはごもっともですが、元に戻せないのも事実でして。」
「えっどういうこと?。」
「先ほどこの後の歴史を語りましたから、戻すと歴史が変わるでしょうう?。」。」
「いや、十分変わってるじゃん。」
「(・д・)チッ。」
「えっ 今チッって舌打ちしなかった、顔文字付きで。」
「まぁ、できないというかしません。経費掛かりすぎるんで。」
「け・・経費、俺の人生は?。」
「元に戻すことに比べれば、遥かに安いものでして・・・あきらめてください。」
死んだか~まぁさして未練はないけどな。家族はないしな、親しい友人~
彼女がいるわけでもなし、貯金とか公共料金の支払いとか、どうなるんだろ?。
職場は・・・まぁいいか、事故だし借りてる部屋はどうなるのかなぁ。
「このあとは、どうなるんでしょう?天国とか地獄とか、あっでも地獄はないかな
手違いだし。」
えっ、何その微妙な顔の変化。何めっちゃ不安になるんですけど。
「はっきりしておかないといけないのは、あなたの今までいた世界が「地獄」です。
あえてそれを教える必要はないですし、もし知ってしまったらあの世界が
維持できなくなるために、我々は使者を送ったり情報を与えたりして、
あの世界でノルマを完了してもらってます。」
「この世が地獄、まぁそういえばそうかもしれないなで、ノルマって何?。」
「この宇宙と時次元を維持する為の仕事というか役割ですね。これはすべての命ある
ものの使命として設定されています。」
なんか切ないなぁ~生きてても死んでてもノルマがあるなんてなぁ。
「それはともかく、神宮寺さんは手違えとは言え前の世界でのノルマを残したままと
なりますので、次の世界でやり直してもらう形になります。
ただ前の世界に近い、それでいて楽しめるような世界を選んでおきました。
先程スキルとか設定しておきましたので、あら、名前入ってますね?
あっ入れなおした。そうですか助かります。」
いや、それお前が消える前からあったじゃん。
楽しめるってそれ、趣向ってかお前の趣味じゃないの?
それより気になること言わなかったか今。
次の世界?死後をお楽しみとか言ってたのに。
「次って、ここが死後で、死後は楽しめないのか?。」
「だから死んだあとの次の世界で楽しんでくださいということですよ。」
「楽しめる、世界?。」
「とても馴染みやすいようになってると思いますよ。
ほら好きじゃないですかあなたも異世界転生とか、転移もの本棚とか検索履歴に
たくさん残ってましたよ。ま、ちょっと色付けときましたから
結構楽しい人生になると思います。制約?ありませんから好きに生きてください。」
ン~数字いじったの戻されちゃったかな、まぁいいか色付けてくれたらしいし。
ところで、前の人生の記憶って残るのかなぁ一応聞いておくか。
「あの~新しい世界で俺は前のことを覚えているのか?。」
「え~と、どうしましょう。一応生まれ変わるわけですから封印しときます。
消去ではないので、いつか思い出すかもしれません。
まぁそんなところも含めてお楽しみください。」
そういうと、彼女の指がEnterキーを押した。その時だった・・・
「あれ?これちょっと、変わって・・・。」
・・・身体が軽くなっていく、というか消えていく。
「あれ?これちょっと、変わって・・・。」
とかいう声が聞こえたような気がする。
・・・ 意識も遠くなっていく。
「間に合わないわね、これだけかえれるか・・・」
・・・なんだこれだけって・・・
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