第2話 天使のギャルヒロインとの再会!
「鳥満腹さん! あたしとダンジョン探索デートしましょうよ! 先日パパの部下が見つけたまだ誰も入ってない最高のダンジョンがあるんですよー! もしよければ、パパの行きつけの店でパパのつけで最新の装備を買い揃えて、そのまっさらなダンジョンであたしの初めてもらってください! 鳥満腹さん!」
ああ、今自分の目の前にいるのは天使なのか?
おっぱいの大きい天使なのか?
ついに俺は俺の物語のヒロインと出会ってしまったのか?
俺はそんなことを思いながら目の前の、ド派手なハイトーンのメッシュヘアが似合いまくりのゴリゴリのギャル(超美少女で巨乳!)のことをぼーっと見つめていた。
「申し遅れました! あたし、
富羽根みんと?
みんと?
みんと!!!
「・・・・・・もしかして、みんとっち?」
俺がそう尋ねると、富羽根みんとは一瞬で大きな美しい瞳をうるうる潤ませてこう言ったのだ。
「鳥満腹さんっ! 憶えててくれたんですかっ? みんとのことっ!」
「マジで? みんとっちなのか?」
全然あのコメントから想像してた感じと違う!
「そうですっ! みんとっちです! お久しぶりです、鳥満腹さんっ! ずっと会いたかったですーっ!」
もうそれはキャンパス中に響き渡るような声で、それだけで俺たちはめちゃくちゃ注目されてしまっていたのだが、さらになんと彼女はいきなり俺に抱きついてきたのである!
そして、彼女はさらにこう言ったのだ。
「みんと本当に会いたかったんですよーっ! 今までどこにいたんですかーっ? 鳥満腹チャンネルもやめちゃって、みんとホントに淋しかったんですからーっ! あーん! あーん! また鳥満腹さんに会えたよーっ! それも生の鳥満腹さんにーっ!」
やわらかっ!
情けないことに俺のその時の一番の感想はまたしてもそれだった。
だって、すごい胸を押し当ててくるんだもの!
巨乳というより、もはや爆乳の胸を!
「わかったよ! もうわかったから一旦離れてくれる? みんな見てるし、恥ずかしいじゃねえか!」
俺が半分本音でもう半分はカッコつけて偉そうにそう言うと、富羽根みんとは、「すっ、すいません!」と言ってその魅力的でしかない体を俺から引き離した。
「・・・・・・でも、鳥満腹さんがみんとのこと憶えててくれてホントにうれしいです!」
「そりゃ、憶えてるさ。いつも配信コメントで、バトってる魔物の弱点とかダンジョン攻略の最短ルートとか階層ごとのトラップの出現パターンとかアドバイスしてくれてたから。ほんとあのアドバイスがなかったらあのチャンネルあそこまで伸びてなかったと思うし、ほんとマジで感謝してんだよ!」
「感謝だなんてそんな! みんとこそ大感謝してます! 鳥満腹さんのチャンネル見るのだけが生き甲斐で! ホントはみんともダンジョン配信者やりたかったんですけど、パパが19になるまでは駄目だっていうから、だから鳥満腹さんの配信だけがホントに生き甲斐だったんです!」
「そうなんだ。・・・・・・なんかごめんな、1年でやめちゃって」
「仕方ないですよ。何か事情があったんですよね」
「ああ、憧れのダンジョン配信部がある大学に入るために高一から勉強しようと思ってやめたんだけどさ、結局その大学の落ちちゃってさ。何のためにやめたんだか、ほんと情けねえよ」
「・・・・・・そうだったんですか。それで日本初のダンジョン学部のあるウチに入学したんですね?」
「え? ウチ? ・・・・・・もしかして上級生? 飛び級かなんかなの?」
「違いますよ! ウチって言ったのは、この大学を作ったのがウチのおじいちゃんだからです!」
「えっ? じゃあ、もしかして富羽根って、あの富羽根財閥の?」
「そうです! この大学は富羽根財閥が作った大学なんです! 今はパパが学長をしてて、今年からアメリカの超名門私立大学のダンジョン学部の有名教授を何人も引き抜いてウチの教授をやってもらうことになってるんで、ここだけの話、世界中のダンジョン関係者がウチの大学に熱視線を送ってるんですよ! 日本ではまだあんまり知られてませんが、今やダンジョン学は世界的には法学や経済学、化学、工学と並ぶくらいメジャーな学問になってるんです! なにせ未知の物質の99%はダンジョンで発見されているんですからね! 今一番注目されている学問と言っても言い過ぎじゃありませんよ! 鳥満腹さんがどこの大学を目指していたのかは知りませんけど、みんとたちが卒業する頃には世界大学ランキングでその大学をウチが軽く抜いてるんじゃないですかね。 ・・・・・・鳥満腹さん、だからウチの大学に入学したのは結果的には大正解ですよ! ・・・・・・きっと学長のパパも鳥満腹さんに会いたいはずですから、最新の装備のお店に行く前にまずは学長室に行きましょうか? ・・・・・・あっ、別にそういう深い意味はありませんからっ!」
そう最後に富羽根みんとが激テレしながら言った時、俺が彼女の深い深い谷間をチラ見してしまったことを学長のお父さんは許してくれるだろうか。
怖い系の人じゃなかったらいいんだけれど。
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