第3話 探し物

この世界には魔法を悪用する物も存在する。犯罪に手を染めてしまった能力者を取り締まるのが『ガーディアン』だ。誰にとってもカッコ良くなければならない。それがガーディアン。


ピーンポーン

血架ちかの家の前で1人の教師が立っていた。サングラスをかけていて、ひと目見ると変質者だ。

この男は血架の通っていた凛世魔法高校りんせいまほうこうこうの教師だった。モデル体型でイケメンなのだが性格がチャラいのであまりモテない。

そんな教師がなぜかやってきた。


ピーンポーン

返事がなかったためもう一度押す。

やはり返事がない。

呆れた顔をしながらもドアノブに手をかける。

「開いてる、、、」

そう呟くとずかずかと玄関に入って行く。

今のところただの不法侵入だ。


「おーい。いんのか?」

もちろん返事はない。

教師は2階に上がってみることにする。

血架の部屋は2階の1番はじめにあるドアだと彼の親から聞いていた。

そこまで行くと扉をノックする。

「誰ですか?」

枯れた声が扉の向こうから聞こえてきた。

「凛世の教師。星野ほしのだ。」

「帰ってください」

血架は誰とも話す気はなかった。

「僕だってせっかく来たんだ。話だけ聞いてけ。」

「嫌です」


血架を無視して星野が話し始める。

「君は1-3には来なくていい。」

「?」

1-3は血架のクラスでもあり、いじめをしていた奴らがいるクラスでもある。星野はそこにもう来なくていいと言っている。


「そのかわり、僕が新しくつくる不登校の子が集まるクラスに君も来て欲しい。」

星野が何を言っているのか分からなかった。

そもそもそんな事ができるのか。

そこでまたいじめられても変わらない。

「そこで君に生きる道をみつけて欲しい。」

「っ!?」

生きる道。血架になかったもの、1番欲しかったもの。不登校の間、血架は空っぽだった。何のために生きているのかが分からなくなった。

「だから、そのために学校に来て欲しい。」


そう言い終わった時、ゆっくり扉が開いた。

血架の顔を見て星野は驚いた。

血架は泣いていた。

いじめられている時でさえ出なかった涙。

苦しくて、悲しくて、優しくて。

「泣くなよ。」

星野はそう言うと血架にハンカチを渡す。


「それにしてもお前顔、綺麗すぎない?」

星野は泣き止んだ血架の顔を見て呟いた。

血架は泣いていたこともあり顔は汚れていたが、その美少女のような顔はわかる。

「どうする?学校。」

「ん?」

星野の言葉が足りない質問に首を傾げる。

「いつから行くかって事だよ。」

「えっと、来週くらい?」

「なんで疑問系?」

この日は火曜日で来週までに色々準備する必要があった。

「まずは風呂からだな。」

「はい」


_________________________

どうもです!

言わずとも分かりますよね?

そうです!89ばぐあーる。です。

血架の準備中の買い物とか外伝とかで出したいなあとか思ってたり、、、

面白かったら★よろしくですよ!

では、4話もよろしくお願いします。

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