これからどう学んでいこうか? 2023/04/22
今回のエッセイはス○バからお送りしております。
書き終わる頃にはどこにいるかな?
ちなみに現在は四月二十一日午後七時半です。
こんばんは、赤部です。
今回は前回で予告した通り、「どう学ぶか?」を掘り下げていきます。
「学習を深める」
それでは、そもそも「学び」とは何か? というところから始めましょう。
講義では、「専門学校」と「大学」における「学び」の違い、から始まりました。
専門学校
・国家試験に合格するのが目的
・先生はそのためにノウハウを教える
・学生は教えを暗記
一般的に「学び」と聞くと、上記をイメージする方が多いのではないでしょうか? 要するに「知識を教えられ、それを覚える」というイメージ。
実際、義務教育や高校ではイメージ通りの学習を皆さんもしてこられたと思います。イメージ通り、というのも変ですね。経験あってのイメージ、というのが正しいでしょうか。
それではここで大学における「学び」の定義と参りましょう。
大学
・学問を深め、自分なりの答えを探求するのが目的
・先生はきっかけを与えるだけの存在
・学生は自ら考え、行動する力を磨く
この手の形式のお約束といえばお約束ですが、完全に内容が真逆ですね。
結果を重視するのが専門学校、過程を重視するのが大学、とまとめられます。
改めて先程触れた内容に触れますと、日本の学校で教わることは「知識・論理」になります。
そして「テスト」に代表されるように、学校では正解のある問いを、いかに早く解くかを競い合ってきました。
だから多くの人が「学び=正解を暗記」と思い込んでいるのです。私もそうでした。
しかし、私たちが生きている社会に存在する多くの問い、それらに正解はありません。
あったら人生そんなに苦労しないって話です。
だからこそ、暗記ではない「学び」の形が必要なのです。
講義では、かの有名なアインシュタインの、とある記者とのやり取りが紹介されました。
「あなたと一般人の違いは何ですか?」
この質問にアインシュタインは例えを用いて答えました。
「『藁の中から針を探せ』と言われたら人はどうするか。藁を一本ずつ取って探し、針を一つ見つけたとする。一般人はそれで満足するが、私はまた探し始める」
たしかに「針を探せ」とは言われたが、「何本あるか」までは言ってないもんね。
そんなトンチの話じゃないのでしょうけど、この話を聞いて妙に納得している自分がいました。
だって、藁の中から針を探すってかなり大変ですよ? 一つ見つけたら絶対それで満足しちゃいます。
しかし「天才」と呼ばれる方々は満足しない。また探し始める。
講義では以下のようにこの話をまとめていました。
「学び、それを全て捨てることで、初めて学問の奥が見えてくる」
途方もない話になっちゃいました。
しかしそうですね、例えば私が学生の頃で「世界最古の人類は?」と訊かれたら「アウストラロピテクス」が正解でした。
けれども、それが今では「サヘラントロプス」が正解です。
つまり、知識は日々更新され続けているのです。
ではその「知識の更新」は、果たして「針を一つ見つけて満足」という学び方で可能なのでしょうか?
この「針を~」のところを、「正解を暗記」と置き換えてもいいです。どうでしょう?
ちなみに講義では、コペルニクスの地動説などを例にした説明パートがあり、以下のようにまとめられました。
「地動説も肝臓の働きも単に知識として知っているだけ。大切なのは事実に至るプロセスに大きなヒントがあること」
これを自分なりに置き換えてみましょう。
「世界最古の人類はアウストラロピテクスである」
この事実だけから、更にそれより古い「サヘラントロプス」に辿りつけるでしょうか? 無理ですよね。
つまり、結果だけを覚える学び方では、それ以上学びを深めることも、知を前進させることも叶わないということです。
しかし、「『アウストラロピテクス』に至る過程」を知る人であれば、「本当にこれより古い人類はいなかったのか?」という疑問を抱いたとき、先人のやり方を参考にして自分なりに調査を進め、考察を深めることができます。
そのようにして「サヘラントロプス」に辿り着いたのではないでしょうか? 細かいことは調べてませんので分かりませんが、本質的には間違ってないかと思います。興味のある方は調べてみて下さい。
「結果を知る」より「過程を知る」が大事、というのは分かりました。それでは今度は、学習の姿勢、についてお話しましょう。
まず大原則が、同意しない・批判しない、です。
そして三原則と呼べるものが以下になります。
一、テキストの内容を鵜呑みにしない
二、テキストを批判しない、あら捜しをしない
三、テキストを自分が成長するための糧として使う
これまでの話の流れ的に妥当ではないでしょうか。「正解はない」という話をしてきたのだから、「テキストは覚えるべき正解ではない」となるでしょう。
しかし、かといって今度は過度に疑うというのもまた違うでしょう。テキストに「正解」はなくとも、先人たちが築いてきた「過程」は載っているでしょうから、真摯に向き合うべきかと考えます。
さて「姿勢」の話を終えたところで、今度は「学んでいる者がすべきこと」として、また、社会福祉士のミッションの一つとして、以下のことが提唱されました。
「現在の社会福祉制度の欠点を指摘するのではなく、改善策を国に提案すること」
本質的に言い換えると、
「批判を超えて解決策を提示すること」
となります。
欠点を指摘することなら誰でもできるでしょう。例えば「あなたの職場(または学校など)の問題点は何ですか?」と訊かれたら、割とすぐに思いつくのではないでしょうか。
しかしこれが、「ではその問題点を解消するにはどうすればよいですか?」となるとどうでしょう? 難しくないですか? 簡単だったら既に解消していますよね。
視点を変えて、今度の質問はこうしましょう。
「欠点ばかり言う人とと、欠点に対し改善案を出せる人、同じ職場で働くならどちらの人がいいですか?」
答えは言うまでもないでしょう。
そういうことで、大学で学ぶ私たちは改善案を出せる人になろう、という話でした。
そんな理想の人材に近づくための手段の一つに、「論文を書いてみるつもりで勉強する」というのが挙げられました。
論文というのは、問いを自ら設定して書くものです。つまりまずは自分の問題意識を見つけることから始まります。
見つかった問題に関して、現在の研究でどこまで分かっているのか。それを把握するために既存の文献を集め、「もっとよい方法はないか?」と考えながら読みます。
そうしている内に自分なりの解決案(仮説)を立て、今度はそれを立証するためにどんなデータを集めればよいかを考えます。
実際に論文を書くかはともかくとしても、上記のように学習をしていけば、目指すべき姿に近づける気がします。
ただし、これは相当負荷のかかる学習法です。
理想の学習法ではあります。しかし、資格取得を目指す立場、つまり試験に受からないといけない立場では、どうしても従来の学び方に引っ張られてしまうでしょう。
それを講師も分かっているため、「まずは資格のための勉強をして、資格を取ろう」と話していました。そして
「資格を取ったら、本当の意味での学びをしよう」
とも話していました。つまり、本当の修行は資格を取ってから始まる、ということです。
さて、そのスタートラインに立つために、これからの学びで最も大切なことは何でしょうか。
楽しむこと。これ一強です。
辛いけど、苦しいけど、面倒だけど、それでも頑張る。
こういうスタンスの勉強は「頑張っている感が満点」で、自己陶酔には良いかもしれません。
しかし勉強効率はゼロです。
逆に最も効率が良いときは、頑張っている感じがしないときです。
これに関しては言葉を尽くさずとも共感して頂けるかと思います。
ついでに「辛い悪循環の兆候」というのも紹介されていたので、書いておきますね。
辛い悪循環の兆候
・つい勉強を後回しにする
・始めるまでにものすごく時間がかかるようになる
・テキストを二、三ページ読むと、ぐったり疲れる
・その内にテキストを見るだけで胃が痛くなってくる
いかがでしょう。もしかしたら自分なりに置き換えたとき、思い当たる節がある方もいらっしゃるかもしれません。
そんな方のためにも(?)、最後に具体的な「学習の深め方」を紹介しましょう。前回の内容と被ることもありますが、これからもそういうことは多々あると思われるので、ご容赦を。
通信教育において学習を続けていくための鍵として、
一、学習の意欲、動機づけを維持する
二、学習の時間とエネルギーを確保する
の二点が挙げられていました。その上で大事なこととして、
・学習のリズムを作り、学習を習慣化させる
・自分に合った学習方法を見つける
・学習計画を立てる
と説明されました。正に基本という感じがします。
この基本があってこそ、本当の意味での学びができると思うので、まずはこの土台をしっかり固めたいものです。
ということで、抽象から具体へ、という流れでここまできました。
いかがでしたでしょうか。
ちなみに私の現状は、「習慣化しつつあるけど、週に一日ほど酷くやる気になれない日もある」といったところです。
週に一日は完全休養日と割り切るか。それとも、少しだとしても毎日やることにこだわるべきか。そこはまだ悩み中です。
以上、自宅からお届けしました。
それではまた!
小説家志望、社会福祉士を目指す 赤部航大 @akabekodai
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