第69話 ホワイトクリスマスは何をする?
昼寝から目が覚めたリナはスマホを確認すると部活のグループトークの通知が100件も来ていて慌ててトーク画面を開くとクリスマスの予定について話し合っていた。
内容は最初から確認すると「先生の家に行ってみんなでクリパしよう!」や「リナが全く来ないけど寝てんのか?」などみんなクリスマスは暇をしてる様子だった。
とりあえずリナは「寝てました」とだけ返信をするとスマホを閉じた。
スマホを閉じるとすぐに返信が来てグループトークが再び活発に動き出した。
部長の聖奈、聖奈の弟の健人、親友のフランが先生の家でクリパしたいと騒いでいる中、ぶっちゃけリナは乗り気ではなかった。
雪予報なのは知っていたが、いざ雪が降っているとバイクにも乗れないし気分が萎えて何もする気が起こらない。
「今回は…断ろう!」
ベットで仰向けになりながらひとり言を呟くとグループトークに「すいません、予定入ってるので私はパスします!」と返信してリナは離脱した。
久々に妹のゲームをしながらクリスマスをまったり過ごすのもいいだろうし、先日You Tubeで観ていた筋トレを試すのも悪くない。
リナはベットから起き上がると日課にもなっている筋トレを始めた。
リナの筋トレは器具を使わない自重トレーニングを主として、リナはこれを幼少期から続けている。
空手の師範をしている祖父から幼い頃から空手で鍛えられてきたリナは空手をやりながら祖父から言われた自重トレーニングのメニューを現在まで欠かさずやっている。
トレーニングのメニューは特に変わったものではなく、定番の腹筋、腕立て伏せ、背筋、スクワットなどを体全体に無駄なく筋肉がつくのを意識したトレーニングで、特に祖父から言われたのは「無理しすぎる筋トレはするな」と何度も言われた。
筋トレと聞くと何百回を何セットとメニューをこなして負荷をかけるイメージがあるが、実は筋トレはそれが正解とは限らない。
リナのような成長期の子供が身体を壊しかねない無理な筋トレをすると成長に支障を及ぼす可能性がかなり大きい。
祖父はそれがわかっていたので、予めメニューを作ってリナに合った筋トレを教えた。
その結果、10年以上続けたリナの身体は女性らしいラインも残しつつ腹筋は見事にエイトパックにバキバキに割れた同世代の女性が羨むような美ボディになった。
日課のトレーニングに加えてYou Tubeで観たトレーニングも終えたリナは身体のラインが以前と変わったと思ったのか「うーん、久々に体脂肪率測ってみよ」と体脂肪計で測ってみるとなんと10.7%とアスリート並で以前は12.4%だったので1.7%体脂肪率が減っていた。
ちなみに体重は59.5kgと身体測定の時よりこちらも減っている。
ホワイトクリスマスに筋トレして体脂肪が減って喜んでいる16歳の女子なんて自分くらいだろうとリナは可笑しくなってしまったが、こういうクリスマスも自分らしくて嫌いじゃないと思った。
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