オフシーズン

第68話 雪

12月25日、天気は雪。

静岡では珍しいホワイトクリスマスだ。


近年の気候変動や地球温暖化の影響で大幅に狂ったせいで日本は四季というものを失いつつあった。

10月末頃まで猛暑日というのが当たり前になった2030年代は食欲の秋というフレーズが消えつつあると同時に秋刀魚を食べる習慣すらなくなってきた。

気候変動の影響で秋刀魚が取れなくなったというのが正しいだろう。

リナの両親達も9月になると「昔みたいに秋刀魚が食べたいなぁ…」口にしていたが、リナは幼少期に何度か食べたきりなのでイマイチ味がピンとこなかった。

昭和はおろか平成の常識すら通じなくなった令和18年の2036年の現代では何もかもが変わってきていた。

今まで降雪がほとんどなかった地域でも積雪になるほどの降雪量に悩まされたりとリナの住む静岡も例外ではなくなってきてるという。


リナは自分の部屋の窓から外を見ると雪が5cm程積もっており、今日は完全に出掛ける気を失っていた。

バイクにも乗れないし、外は雪で寒いしで何もやる気が起こらない。

「退屈だなぁ…」と部屋のベットの上で大の字になって仰向けで天井を見てたらなんだか眠くなってきた。


たまには家でのんびりするのも悪くない。

そう思ったリナは目を瞑ると気づいたら眠ってしまった。

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