第42話 リズム
新東名高速道路から須走料金所を通過して東富士五湖道路を走行していたリナ達は順調に大月方面に向かっていた。
最後尾を走っていた東雲先生がリナの走りを見て「以前より運転スキルが上がっている」と感心していた。
前を走る車を華麗に車線変更しながらパスしていくリナのリズムに後ろを走っている聖奈はついていくのが少しキツい様子だ。
健人を後ろに乗せているとはいえ、魔改造されたバリオスは速かった。
朝の気持ちが良い空気を感じながら高速道路を走り抜け、一同は無事に勝沼ICで高速をおりた。
高速をおりた後は、携帯ナビをセットしている聖奈が先頭を走ってリードをする。
ほったらかし温泉までは何気に道が複雑で1度走れば問題ないが、方向音痴の人では迷ってしまう恐れがある。
つまり、リナが先頭ではダメだ…
高速はインカムを使って後ろから聖奈がジャンクションの分岐を指示を出していた。
どうしても高速は先頭を走りたいとリナが言った為にこのような方法で走っていた。
まだ8時台だが、ぼちぼち交通量も増えてきたがこのまま何事も無ければ予定通りに着きそうだ。
山梨市内を抜けてフルーツ公園の方へ向かって走っていくと坂道の勾配がキツくなってきた。
「えーと、この目の前がフルーツ公園だからほったらかし温泉はさらに上がった所ね」
聖奈はそう言うとフルーツ公園の横の細道をさらに上がっていく。
道路幅は広くはないが、車のすれ違いは出来そうな感じ。
しばらく走っているとほったらかし温泉の入口が出てきたので、バイクの駐車場に向かうと既に数台のバイクが停まっていた。
聖奈達は空いているスペースにバイクを3台並べて停めた。
「皆さん、男女別々になるので予め時間と温泉から出たあとの集合場所を決めておきましょう」
東雲先生がそう言うと全員で話し合って集合時間を決めた。
バイクの疲れを温泉で癒す、贅沢な時間が始まる。
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