第37話 ヘルメット
部活が終わりリナ達が帰路についた頃、フランだけは部室に残って調べ物をしていた。
「あら?中野さん、まだ帰らないの?」
東雲先生が部室に誰も残ってないか確認すると、フランが残っていたので声をかけてきた。
フランがスマホの画面を東雲先生に見せながら言った。
「アタシ、ヘルメット持ってないんですよね。こうして調べてもいろんなのあって何がいいのかサッパリで」
フランがそう言うと東雲先生がスマホを受け取りヘルメットのタイプをひとつひとつ説明してくれた。
「中野さんが免許を取ったらどんなバイクに乗りたいかにも寄るけど…間違いないのはネオクラシック系のフルフェイスかしら?女性の中にはメイクが取れるのを嫌ってオープンフェイスのジェットを使ってる人もいるわ」
安全を第1に考えるのであればフルフェイス1択になるが、バイクに乗った際に風を感じたいという人もいるのでどれが正解かと言われると難しい所。
バイクが旧型のネイキッドなのにヘルメットばかりが最新バイクのデザインに合わせたフルフェイスでは、いまいちピンとこない。
逆にスーパースポーツバイクにクラシックなジェットヘルメットでもミスマッチすぎる。
ここからバイク量販店は、富士市にあるが東雲先生は時計を確認すると閉店時間にはまだ余裕がある。
「中野さん?この後って予定とかある?…もし、ないのなら先生と一緒にヘルメットを見に行きましょうか」
東雲先生からそんなことを言ってくると思っていなかったので少し驚いたが、バイク歴が長い東雲先生にアドバイスを貰いながら選んだ方がいい。
「……是非、よろしくお願いします」
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