第2章 バイクライフとバイク部
第21話 うちの部に入りませんか?
夏休みも終わり、リナは久しぶりの学校の昼休みを堪能していた。
久々に学校に来たらクラスメイトの大半が真っ黒に日焼けをして髪を染めてる者もいた。
まぁ夏休み明けの高1なんてそんなものだろう(笑)
「おい、まじか!?リナどうやって限定無し取ったんだよ??」
クラスメイトの久保田健人がリナの免許証を見て驚いていた。
彼も普通二輪免許を夏休みに取得したのだが、彼の場合は教習所で取ったのでAT限定だ…
リナの条件欄が空白の普通二輪MT免許を取得した経緯について興味津々だった。
「一発試験で3回目で気合いで受かったよ」
リナにそう言われて「お前…すげぇな(笑)」と健人は完全に尊敬の眼差しを向けていた。
2人のやり取りを隣で聞いていたフランは、羨ましそうにしてる健人に言った。
「アンタも一発で取ればいいじゃん?」
フランにそう言われた健人は「それが出来たら苦労しないんだけどな…」となんだか弱気だった。
3人で会話を楽しんでいると昼休みが終わるチャイムが鳴り、リナ達は次の授業の準備を始めた。
数時間後…
今日の授業が終わったリナは、フランに一緒に帰ろうと言ったところ「ごめん、今日はバイトあるんだ」と言いながら足早に帰っていった。
そういえばリナが茨城でバイクの特訓をしてる頃にフランはバイトを始めたと言ってたのを思い出した。
「うーん…家に帰ったら舞華さんにニーハンのバイクでオススメでも聞いてみよう」
リナは独り言を呟くとゆっくりと歩いて学校の廊下を歩き始めた。
そういえば1人でのんびりと帰るなんて久々だなーと思って歩いていると突然後ろから話しかけれた。
「ねぇ!そこの綺麗な黒髪の1年生!君が西園寺さん??」
リナは後ろを振り返るとブラウンのセミロングボブヘアのリナより小柄な女子生徒がいた。
学年で制服のリボンの色が違い、1年生は緑、2年生は青、3年生は赤となっており今の3年生が卒業したら次の新1年生が今度は赤になる。
話しかけてきた女子生徒はリボンが青なのでひとつ上の2年生だ。
「えぇ…私は西園寺ですけど…先輩は…?」
リナが少し戸惑う感じで聞くと、女子生徒はなんだか誇らしげというか偉そうな感じで名乗り始めた。
「私の名前は久保田聖奈!アイツから何も聞いてないようね??貴女と同じクラスに久保田健人っているでしょ?アイツは私の弟なのよ」
リナは「えぇ!?お姉さんなんですか!?」と健人から姉がいることなんて聞いてなかったのでかなり驚いた。
聖奈は、間髪入れずに単刀直入でこう言ってきた。
「西園寺さん、単刀直入すぎるんだけどうちの部に入ってくれませんか?」
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