第1話「……世界で一番。幸せ」
「透ー。ひーまーかまってー」
桜が満開に咲き誇る4月。ウチの彼女、
「なんだよ葵。俺の腰だけじゃ足りないのかよ」
「足りない〜。背中だけじゃなくて全身の温もり感じたいの〜透の温もりが恋しい」
「毎日触ってくるから感じてるだろ」
いつも通り俺の部屋来てあっちこっち俺の体を触ってくる。
「そうなんだけど今日も透フライデーなの〜」
頭でゴロゴロとしていて転がしていて俺の腰にダメージを蓄積していく。
「……お、おぉ」
気持ちがいいようでなんか違和感を感じる……。
「……仕方がない透の体温感じるか。よいしょっと」
背中全体に何かがのしかかってきて背中の方に柔らかいのが感じる。
「なんか全身に葵が乗っかられてる気がするんだが」
「ふふふっ透の背後は奪い取った!」
「マジかー」
凄く満足そうにドヤ顔をしているんだろうなーと彼女の顔が目に浮かぶ。
「透の頬っぺた触らないと」
葵の手が俺の頬まで伸ばしたてめちゃくちゃ揉んできた。
「おりゃー」
「やめろ〜」
数回ぐらい揉んで方が途中でやめてきた。
「ん? どうした」
「透、ギュッ抱きしめて……欲しい」
「っ!」
頬を触っていた手が俺も背中の方に回し触ってきた。
……拒む理由なんてない。
「いいよ。正面がいい?」
「――っ! ウンウン!」
葵が俺の背中から降りずっとこっちの方を向いて女の子触りで待っていた。
「……」
ゲーム画面を一時停止をし。体を起こして葵の方を体を向けた。
「はい」
手を大きく広げて待ち構えていると物凄い勢いで俺の胸元に飛び込んできた。
「……おぉ」
「透、……はぁ暖かい」
「今日はどうした?」
「……ちょっと寒かったから透の体温が感じたかった」
「――っ」
思いっきりしがみつき俺の胸元に葵は思いっきり顔を擦り付けてきた。
「……透」
「んっ?」
俺は背中と頭を撫でた。
「暖かい……」
「葵も暖かいな」
「ふふっ」
葵が顔を見上げてきた。
「……んっ」
「――っ!」
そしていつも通り目を閉じてスタンバイの状態になっていた。
そう……キスを求めている。
「……」
それを答えるように俺は葵の唇を優しく奪った。
「…………えへっ」
物凄い満足をした顔をしていた。
「好き……」
「俺も好きだよ」
「――っ! えへへっ!!」
葵がさらにしがみついてきて俺の頬のところまで顔を近づけてきた。
「……えへへ。好きー透」
「俺の彼女は今日も可愛い過ぎるな」
「えへへ……」
俺は葵の頭を優しく撫でた。
「……世界で一番。幸せ」
「そっかそれならもっと甘えていいよ」
「うん」
今日一日ウチの彼女はずっと甘えていた。
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