第4話「大公公爵閣下への謁見」

昔、同じ障害者の友人が知り合った人によれば最初は苦労するらしい。

再度就職するまでにも更なる苦労と不幸もあったとか。


ゲイザー・デイ・カルヴァーン

「父上、彼が?」


「あぁ、一瞬にして離れの周囲の面倒な雑草や屋敷の中の廊下全てを終わらせてな」


この世界の貴族も同様らしい。

最初は貴族としての国から仕事を受けて暫くは頑張れたものの自然災害や魔物の襲撃など様々な苦労を味わなければいけない程に苦しむ事が多いらしい。


「そうなんですか・・・」


ミッシェル・デイ・カルヴァーン

「お義父様、彼は優秀なんですね」


「うむ、それと―――彼がお前達に話しておきたい事があるみたいでな。私は少し席を外すよ」


フェサー氏が席を外し執事と一緒にその場を離れた。


「どうも、ノブユキ・サクマです」

「私はカルヴァーン大公公爵家家長のゲイザーで、隣にいる彼女が―――」

「ゲイザーの妻、ミッシェルです。ノブユキさんもご貴族なのですね?」


どうやらこの世界でのフルネームは貴族を表しているらしい。

僕は二人に対して自分の出自を話す。


「なんと、この平和な時代にまだ神々は転移者かれらを送るんですね」

「昔は結構火の手があったりしましたものね~」


どうやら歴代勇者は異世界の戦乱の世を正したりしたようだ。


「今までの転生者の数であれば自分の元居た所では神隠しか、そもそも人々からの記憶から消えたりとかを神様達が違和感を無くすようにしていますから」

「成程」


先ずはこの世界に関して歴代の転生者や転移者なんかを書かれている書物を探してみるか


「一つお願いがありまして」

「何かな?出来るだけ叶える事が出来る範囲なら出来るよ」


この世界の一般常識や様々な情勢などを教えて貰った。


「―――と言った所かな?」

「教え戴き、有難う御座います」


とりあえず、俺の居るこの世界は魔族との戦いが終結して九百年。

そして更に残り百年後には俺が来るまでの数年刻みでに別の勇者がこの異世界の魔法による戦争を憎しみを消し去ってから、各国のそれぞれの謝罪や和平及び和睦の条約。

それらに則って現在もなお平和になっている。


「それでもどこかしら平和とは程遠い事態にまでなっている所もあるって話も出てるんだよね?アインさん」

「えぇ、現状では別大陸の国々が件の条約を互いに破って破棄し、戦争をしている状態だそうです。いずれ世界丸ごと大戦争規模になる可能性は捨て切れないかと」


クエストをクリアして冒険者ギルドに向かっている途中でアインさんと話をしていた。


やはり、欲望に負けて結局戦争するしか道が無いと思っている大人は居るんだな


「盗賊なんかの悪い人達も元は何かしらの切っ掛けで本音隠してまで・・・自分や相手を騙し続けてるってのがあるんだよね?」

「・・・当時の勇者達もそうでしたね。確かな情報であれば」


第一に悪い人間サイドが誕生する切っ掛けに過ぎないのが――――生活困難。


要は仕事が欲している人でも国の戦争が原因で結局堕ちる所まで堕ちた人が少なくはないそうだ。


「当時の勇者達もそれを考えて戦争を止めた・・・俺個人からすれば誇らしい限りだよ」

「ふふっ、そう言って頂けると有り難いです」


大体は【魔導本タブレット】に書かれているのと同じだから少し納得した。


「さぁて、放浪の旅を続けますかぁ~」

「行きましょう♪」


一人の若者が大公邸を出てから暫くして――――


「・・・父上、念の為に国にお触れを出して宜しいですか?」

「あぁ、構わん。万が一に一度でも彼の様な稀人が不機嫌になる様な事態を招いてはならんからな」


早馬を出し、大公ゲイザーは急いで国王に会いに行った。


「ゲイザー殿?今日は仕事はお休みでは?」

「あぁ、だが急用が出た。急ぎで宰相閣下と国王陛下に面会したい。取り次いでくれ」


ゲイザーのその発言によりその場に居た騎士達の殆どが大慌てになって一人が呼びに行った。


暫くして――――


「国王陛下はお会いしたいそうです」

「助かる。馬はここに置いておくから代わりに面倒を頼む」


ゲイザーはそう言って若い騎士の後を付いて行った。


宰相アストン

「ゲイザー殿、急用で来られるとは・・・何かあったのかね?」


国王バーバルス

「私もそう聞いて驚いたぞ。話をしてくれ」


ゲイザーはこれまでの事を説明を1時間程事細かく話した。

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