第12話

今日は高校初めてのテスト・・・つまり俺が朝比奈さんに告白をできるかどうかが決まるかもしれないテストが始まる。

テストの日程は一日目に数学、国語、社会。二日目に科学、コミュ英、英表の三教科の計6教科になる。

一日目、二日目とどちらも午前中で終わるため、一日目である今日はテストが終わり次第すぐに家に帰り、明日のテストに向けて勉強をするつもりだ。つい最近の自分が聞いたら信じられないだろう。


放課後の勉強会も毎日行われもう大丈夫だろうと、朝比奈さんと翼からお墨付きを貰えたため自信は十分にあるはずだが、どうしてか緊張をしている。緊張の理由はすぐに分かった。自分は今回それほどに勉強をしてきたからだ。勉強をしてきたからこそ点が取れなかった場合や、自信をなくすかもしれないかの心配をしているのだ。

大丈夫。落ち着け、俺はやれる。言っただろ?俺は朝比奈さんに並べる男になるって。勉学ぐらいでは胸をはって横を歩けるくらいになれ!


俺は目の前に置かれている問題用紙を目に捉えながら、そう心の中で自分を鼓舞した。


そうこれは自分のためでは無い。彼女の・・・朝比奈 渚という一人の女性のための頑張りだということを忘れるな。

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