うさぎさん 試してみる

 オーガと向き合ううさぎさん

考えていることはオーガの身体の中の魔力の動きをどう真似するかそれだけ

どうやればぐるぐると早く回るのか

それだけを今考えていた

少しずつ動くようになってきているのなんでなんだろうと思うがまだ足りない

なんかの動きと同じように動いているのかな


 もう少しでできそうな感じなのだが

そんなのを待つわけがないのが敵さんなのだ

すぐに大剣が上から振り下ろされる

後ろに跳ぶことで躱すが大剣から炎が前方に放出される

その現象もしっかりと見て知ろうとしたのが祟り

身体に炎が追い付いてしまう。


 燃やされる中で苦しみながらその熱とやけどが出来ていくのと同じに

身体の中を炎と同じくらい熱いものが巡っているのを感じていた

なんだこれは熱いけど炎みたいに苦しくない

なんだなんだなんだ

痛みと熱により苦しみが広がる中で頭の中にそんな思いだけが好奇心と共に巡る

そしてオーガを見た時にやっと知ることができた。

魔力だ! これが魔力の感じだ!!

そしてうさぎさんに魔力がしっかりとなじんだ瞬間


うさぎさんの身体を魔力をめぐる

それもただの魔力ではない

帝釈天は伝えなかったが、インドラとしての力をもつ魔力だからだ


なぜか?

帝釈天の祝福 加護と言っていいものである


うさぎさんの魔力は帝釈天の力を元に作られたもの

一部とはいえ、最強の神と伝わるほどの天候神で英雄神の力だ

普通のはずがない


それが内から体になじんでいた


 そんな力がやっと発現した

うさぎさんの身体をめぐる魔力は体の隅々にまで至り身体能力を上げる

更に魔力がなじんだことで力の使い方を知ることができた

最後の帝釈天のプレゼントだった


知識それだけだが必要なもの

武神としての戦う知識、天候神として雷属性の知識

なんとも贅沢なプレゼントをうさぎさんは知った


瞬間、ウサギさんは魔法を纏う

雷を体に纏い立ち上がった。

炎は魔法を纏う瞬間に弾けるように消え

ジリジリと言った電気が瞬く音が響く


 うさぎさんはオーガに向かい1歩片足で踏み込み

瞬間オーガにぶつかった

ぶつかったのだ 急な力に身体が追い付いていなかった

知識があっても力加減がわからないのだから必然だ

だからこそその一撃はオーガを殺した。


ぶつかった腹がえぐれ雷の熱で焼けただれていた

そこに乗っているぶつかったうさぎさんは血に濡れていた


そんなうさぎさんだが傷を負っているのに変わりがないために

痛みに苦しんでいる

えぐれた腹のうえで痛みに転げ

更に傷にオーガの血やなんかの汁がついて沁みて痛みで転がる

なんて嫌なループなのだろう



そんな中で地面まで転がり落ちやっと解放かと思いきや

血の匂いに寄り集まる他の魔物たち


うさぎさんは逃げた

当然である 





  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る