うさぎさん 気付いてしまう
さてさて、ウサギさんは今日も森の中を爆走していた。
そう爆走だ。
うさぎらしく跳びはねていたのも数年前、今や数㎝だった一歩が数十mまで脚力が上がり、その中で襲われ傷を作り 血を流し ぶつかり 治しながら体表を固くし
様々な植物を食べ、その身体に抗体つ作りだし中からも頑丈にしてきた。
弱肉強食の森で生き抜き続けることで作り出された体だった。
だがそんななかでもまだうさぎさんは命を奪ったことがない。
命と言っても植物は食べているのだが、
動物から命を奪ったことがない。
臆病であるがゆえに、戦いを避けて逃げていたがそれもここまで。
いまうさぎさんは黒い狼の群れに囲まれていた。
逃げ切れなかった。どこに走っても走っても狼が居て気づいたら逃げる隙がなくなっていた。
それでも逃げようと考え隙を探していたうさぎさんは数分して気づけた。
木に上がればいいじゃんと
早速行動開始思いっきり地面を踏み切ると木の天辺まで跳んでしまう。
更に跳んだはいいが、捕まる枝がない下には地面そのまま落ちた。
落下地点に狼が集まりうさぎさんをよだれを垂らし見ていた。
いやだ。
そして狼に向かい偶然だが跳ぶ時と同じように蹴りだし何かに当たると上にまた跳ぶ
蹴られた狼は頭が下にぶつかり血を吐き出した。
この光景を見て、行けるかもと次からはタイミングを合わせ次々と地面に血を吐く狼を生み出していったが、死んだわけではないので体がふらつく中でも起き上がる。
数は減らず場所がいいと頭を叩きつけているようなもの
狼は逃げることなくうさぎさんを狙っていた。
そんななかで起こった。
両足ではなく片足だけしか当たらず回転し跳ぶ
そして狼の恐怖が下に、怖くて足をでたらめに振りながら落ちたそして
狼の胴体を蹴った。
その一撃によって周りを巻き込み吹っ飛ぶと蹴られた狼は蓄積したダメージと血を蹴られて折れた骨が刺さり苦しみながら死んだ。
これをみて怒り襲い掛かる狼たちだが
死んだ様をみてうさぎさんは確信する強くなっているとそして蹴れば助かる。
うさぎさんは狼を蹴りまた蹴り吹っ飛ばし足場にして飛び回りながら勢いをつけ蹴り
狼の亡骸を増やしていき、終わった。
この時になりようやくうさぎさんは逃げなくても生きていけるのだと気付いたのだ。
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