第9話 父達の計画 其の一

 伊邪那岐命「まずだが。。

神々がどのような事になったかだが。


古くから、魂は生まれてきたり、

または創られていたのだ。

この創り給うた者達は、生まれてきた者から大事にされておったのだ。


それは、生まれてきた者より目的があるだけにかなり優れていたのだ。。


今からは想像出来ないだろうがな。

神々は、生まれようが、創り給われようが、分け隔てなくだったのだ。


だが・・・今じゃどうだ。

創り給われたからと、損材に扱い、

自分達よりも下だと見下しておる。


自分達より優れている事を認めるどころか、利用さえしようとな。


私は、こちらから見ていて大変に見苦しいのだ。。」



確かに伊邪那岐命様が言われるように、創り給まわれた者達は、目的を達成する為の能力、力など必要要素が普通に生まれて来た者より、長けている。


言い換えれば特化しているとも言えるだろう。


そんな彼らに対し、周りは、格下だと言う認識が未だに抜けない。


それは、神々様に留まらないのだ。


そう、その意識は人々へと通じていくわけである。


よって、人々の間でも

『相手を偏見な目で見る』

と言いうような事へとなるわけだ。


これは、神々様だけの問題では済まされないわけである。


伊邪那岐命「そこでだジャン。

天界の神々・・・いや、お前の父がある計画を立てたのだ。

しかも、誰にもないしょでだ。


それがリオンだ。」


ジャン「それは、知ってますよ。

リオンは、ないしょで父が創りましたから。」


すると、伊邪那岐命様は、大層得意げに俺に言うのだ。

「『ないしょ』とは、お前が知る『ないしょ』ではない。

計画の筋書きでリオンを用意したのだ。『ないしょで創り給うた』と。」


ジャン「伊邪那岐命様。申し訳ありませんが、解るようにお話し下さい。いったい、父が計画したとは。。」


伊邪那岐命「お前の父は、アレンを生んだ。」


ジャン「は?、、『生んだ』?」


伊邪那岐命「そうだ。『生んだ』のだ。それを『創り給うた』とした。」


ジャン「アレンは、創り給うたのではなく、普通に生まれてきたと?」


伊邪那岐命「そうだ。 それをわざわざ『創り給うた』とし、私の妻の伊邪那美命の能力等を入れたのだ。

つまり、『継承』だ。」



俺は驚きを隠せない。

アレンがそうであるならば、、もしかして、、と過る


伊邪那岐命「もう、わかるであろう。リオンも同じく、お前の父が生んだ。

それを『創り給うた』としたのだ。

リオンには、私のものを継承させた。


お前の父は、私達は勿論、誰にも生んだとは言わず『創り給うた』としたのだ。 そしてリオンに関してだが。


リオンは、『性的目的の元』とした。後はお前の記憶通りだ。

だが、これについても、お前の父は、真実を隠した。」


ジャン「真実とは?、、」

俺は、内心(まさか、逆なのか?)

と考えを巡らせた。


伊邪那岐命「その『性的目的』も表向きに過ぎず、お前の父の目的は、周りの神々の姿を見る為のものだったようだ。

つまりは、リオンは、父親から性的な行為など受けてはおらぬ。

そのように見せられ、認識させられたまで。 そしてジャンお前を巻き込み、お前の成長を観察していたのだ。」


カイムを見ると摩訶不思議な表情で

俺を見ている。


カイムも今では知っている秘密を、初めて明かされた時、かなり困惑したからだった。。。


俺の父は、自分一人で計画した事を実行し、仲間とも言うべくミナカヌシ様方々にも真実を明かさなかったと言うわけである。


伊邪那岐命「よく言われるように、

『騙すには、まず味方から』

この味方とも言う、我々含めた神々をまんまと騙し、しかもだ、、、


私達夫婦のものをアレンとリオン、

二人へ継承させたのだ。


ハハハ😆😆😆


私達は、お前の父の計画にまんまと乗せられたわけだ。」



ジャン「な、、なんて事を!、、

伊邪那岐命様と、伊邪那美命様を騙し討ちなどとは。。。


継承などさせてまで・・・


アレンとリオンに何をやらすつもりなのか。。。」


伊邪那美命「お父上様の計画は、私達への贈り物だったのですよ。

今なら、そう思います。😊😊」


贈り物だと・・・?

騙し討ちしたのがか?


俺は、困惑しかなかった。。。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る