第18話 夢子との軽井沢生活
水沢さんに水回りを頼まれたわ。
リフォーム?
あれは…修理ね。
そうか。やってあげるの?
色々お仕事もらってるから。
今日行く?
そのつもり。
一緒に行こうか?
いいよ、パッキン交換するだけだもん。
夢子はパッキンの他に水漏れを検知する道具もバスケットに入れた。ついでに他の水漏れも調べようと思っているらしい。
じゃあ、お昼は僕が作りましょうかね。
いいの?ありがとう。
どういたしまして、スパゲティでいいだろ?
もちろん。
何もなかった。軽井沢で夢子と暮らすようになってから何もなかった。静かで穏やかな時間がただ過ぎてゆく。毎日が当たり前のように過ぎ、何事もなかった。昨日と同じ今日が何事もなく過ぎてゆく。これが幸せということかなとふと思った。
幸せだった。これでいいんだと思った。
母が亡くなって生きる意味を失ってしまったが、夢子さんと二人でこうして何でもない日々を大事に生きていこうと思った。
恋 瀬戸はや @hase-yasu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。恋の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます