第17章:精霊の都

#1

「フッフッフ…そこは私の生まれ故郷なのです!!」


「「「「えぇええええええ!!」」」」


 この時、その場にいる全ての冒険者が驚愕していた。


「え、たしかあの子の苗字って…」


「ジュイス…まさか精霊の都の!?」


 ギルドの中にいた冒険者たちがざわつきはじめる。


「史上最強の魔法使いと最初にして最強の勇者の混血の末裔…」


精霊結界聖域フェアリアのジュイス…」


「まさかこんなところにいたとは…でも」


「「「「「「「「「これがかぁ…」」」」」」」」」


「『これがかぁ』ってなんですか!?私は1000年ぶりの固有スキルの覚醒者ですよ!!」


「「「「「「「「「これがかぁ…」」」」」」」」」


「キィィーーー!!」


 俺は落ち着けと今にも罪を犯しそうなリリルに言い聞かせ、取り押さえた。


「で、出発はいつなんですか?」


 俺は急いで話題を戻した。


「出発は来週の火曜、午前10時にこちらにまた伺います。」


 結局、今回も引き受けてしまった。

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