#9
「コホン、よって貴殿らに記憶の悪魔ガルドの無力化賞金、5億ネイツを授け」
「「「「「いよっしゃああああ!!」」」」」
「たいところなのだが、ガルドの倒し方に問題があったため、賞金は4分の1、1億2500万ネイツを授ける。」
「おい!!なんで4分の1なんだよ!!いやいいけど!!1億以上貰えるだけで十分だけど!!なん…」
「貴殿らの破壊した森は、希少種の昆虫、ダイヤインセクトが住まう最後の森だったのだ。おかげでダイヤインセクトは大幅に減少、推定50匹しかいなくなってしまった。我が国は貴殿らの破壊した自然を取り戻すため、賞金の4分の3を環境復興団体に渡すこととなった。普通なら逮捕モノだが、今回は魔王軍幹部の討伐に免じて逮捕はしないそうだ。」
「…次から気を付けます。」
「そして、貴殿らに与えられた新しい任務を持ってきた。」
「任務?」
正直、もういいんだよなぁ…
だって1億あるし…
「すいません、俺達はもうお金たくさんもらってますし…」
「任務は大陸北端、精霊の都:フェアリアで執り行われる当イルデリア王国主催の収穫祭での王家のボディーガードである。」
ボディーガードかぁ…
ボブだったら合ってるかもな…
ルルは…俺よりかはボディーガード向いてるか。
俺とリリルとベルは絶望的だなぁ…
「今フェアリアと言いましたか!?」
突然、リリルが興奮したように喋り出した。
「その任務には休憩はあるのですか?」
「もちろんだ。当日は貴殿ら合わせた4つのパーティーと4人の単独冒険者に時間交代で3日間王家のボディーガードをしてもらう。」
「それは、どこに行ってもよいのですか!?」
「任務時間外なら、」
「ケンタロー、行きましょう!!」
何でこいつこんな興奮してんだ?
「お前、この精霊の都って場所になんかあんの?」
するとリリルが答えた。
「フッフッフ…そこは私の生まれ故郷なのです!!」
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