#13

「昨日の仕事で60万ネイツ稼いで、5人で分けたら12万ネイツ。そこから食費を抜いて10万ネイツ…」


 依頼もいつなくなるか分からない。


 特に最近は、日に日に俺達でもできるギルドからの依頼が少なくなっている。


「ケンタロー!見ろ!この依頼!」


「なんだ?」


「新しいトレーニング用具のモニタリングだとよ!」


「却下。一人でやってくれ。」


「ケンタロー!見てください!」


「何々?」


「焼畑の手伝いの依頼です!このくらいの依頼、私にかかれば隕石魔法で一発ですよ!」


「お前は二度と草木が生えない土地にするだけだろ!却下。」


「ケンタローさん、見なさいよこれ!」


「ん?」


「ダークネスブラックドラゴンの討伐ですって!」


「レベルを考えろ!却下。」


「見ろケンタロー!」


「あん?」


「人体実験の実験t…」


「危ない!却下!」


 誰もまともな以来持ってこねえ!


「ケンタロー!こんなのもあります!」


「今度はまともな奴だろうな!」


「メルテ村の丘の頂上に刺さっている聖剣の調査についてです!」


 おぉ、なんか俺が勇者になれそうな依頼だな!


「詳しく聞かせてもらおうか。」


「はい、このメルテ村には100年前の勇者が封印した5大聖剣の一つ、ビクトリーカリバーが石化して刺さっているそうです。この聖剣は選ばれし勇者のみが丘から引き抜き、使いこなせるそうです!行ってみませんか!?」


「よし!決まりだ!」


 依頼内容はこうだ。


 まず、現地に行き、聖剣抜きチャレンジで、失敗しても100万ネイツ貰えるらしい。


 そこで成功すれば、追加報酬でもう100万もらえるという、最高の依頼だ!


 もちろん成功してしまえば俺も伝説の勇者になり、念願のちやほや生活を送ることができる!


 おいしすぎるだろ!

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