魔力 -神官視点-
魔力測定。
通常中学入学後、生徒たちの魔力を測定する。
測定方法は、水晶内に魔力を込める。現れた色と光の大小や濃淡で決める。
『火使い』なら赤、『水使い』なら青、『風使い』なら緑、『地使い』なら茶。あとは氷や雷など派生系。
光の色が大きく濃ければ、その分強い。
基本属性は、生涯変わらないと言われている。魔力の方は、まぁ中学入学後なんて修行してないし、魔力中がいい所。魔力が低くても努力次第で能力が高くなる。…無理な者は無理だが。
だから驚いた。他区だったが、数年前の魔力測定の際に教室内を吹っ飛ばした少年がいたと。そんな魔力を持つ子供は、聞いた事がなかった。ただ名家の子という事もあり、家庭での監視と魔力制御方法を学ばせる事を条件に協会は手を引いた。
協会も二度と危険を犯さない為、以降の測定に関しては別館等準備する様、学校側に伝えた。
まぁそんな危険は滅多にないが…。
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見習いの案内で、次の少女が入室した。
長い黒髪が似合う美しい少女だった。
魔力測定を始めると、彼女の髪がふわりとなびいた。水晶も浮き、真っ赤な炎に包まれた。始めるの魔力測定で水晶を炎で包むなんて聞いた事がない。
彼女の情報を見ると、『八木原』の名前が目に入った。中央区の中で名門の道場。そこの子供だったら、修行を始めていてもおかしくない。
学校を通して八木原へ注意喚起を行う事とし、彼女を待機室へ向かわせた。
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