連座

凪いだ時代の面

光に立ち向かう

倦んだ風の音

其れは花曇り歌い過ぎていた


其れは子守歌と言って

童話と共に刃を食んで染まった

正しい正しさを教えて と笑顔を落とした


忘れられるはずの未来が残るそのときに

毟られた"何か"は何処へと去るのだろう

愛される視線さえ睨み返す

此れは火に飲まれた時の姿


竦んだ足を叩いて

"脅威"に"立ち向かう"

愛を催す

其れは彼の心が見えていた


きざはしを蝕む闇と

紅い焔の拒絶を撫でて微睡む

無邪気な無意味に救いを

混沌の世が裏へと揺蕩う


誰もが視ないくせに恥を恐れ

胸を張った手前に貫き刺して

矜持のための力が

誰かを溶かすことさえ

厭わないと豪語する


知られない極夜の階を上り詰めた先

貴方が笑える 夢がある

そうでしょう

止まらない鼓動が恨めしくなる

そして血が止まった 守珠の奈落


護るべき貴方は居ない

―――――――――――――――――――――

 蓮座はれんざと読み、連帯責任 型の処刑である連座と泥中の蓮をかけ合わせた掛詞です。

 終末の愛と時間と世界の関係性を表した歌詞を高く響く笛の音で飾り、暗い夜の悪夢のような冷たくて繊細な楽曲に仕上がりました。

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