Baleno

 キラリ 雲の中 月が朧気おぼろげに 街を照らした九月の夜

朝を待つような夜を這うような

まだ少し暑い風が傍を駆ける

綺麗な世界 魅力的な世界

悩みも全部 梳かしてくれるような

暗くもどこか懐かしい夜に

憧れて 月追って 走り出す


My God


閃光 また駆ける線を引いて逃げる

僕は一心不乱 その光尾こうびを追いかけ走る

汗なんて気にならない リインカーネーション

僕はまた 夜の世界に消えた


凛としていて 静かで 冷たく 恐ろしく 厳かに あくまで見ているだけで

淡々として 騒がしく 熱く 華やかに 淑やかに 朝まで照らしはしない 

みんな 飽きっぽいんだ でも疲れてんだ みんな

寝てる奴 叩き起こしはしない

またシャッターの閉まる音が また玄関ドアの閉まる音が

眠っちゃうんだ OK 別に無理しなくて OK

また電気の消える窓に またカーテンの閉まる窓に

やめちゃうんだ OK ついてこなくて OK

野良猫くらいしかいないな 仲間がいないな

世界は夜には どうして眠るの

もう残念 現代人も所詮本能のエピゴーネン


ヒールの落とし物

煙草の失くし物

缶ビールの音に反吐が出る


やりらふぃーじゃ ダメ 酔いどれイケメン ダメ それじゃあ楽しめはしないさ

周り ねえ 見て 空を なあ 見て ちょっと気付いてる? この最高な世界に

景気が悪くても 夜だけはこんてにゅー


畢竟ひっきょう 駄目になればお終い 酒に酔えばお終い

もうかわいそうにと思うしかない

比況 僕は違う 夜に選ばれた 昼夜逆転の門番のチート

この風 この匂い この雰囲気

この熱 この圧 この恐怖

この音こそ 夜の入り口 左腕には四桁の数字 

楽しい 嬉しい 楽しい 嬉しい こんな気持ち初めて


フワリ 闇の中

浮かんだ藍杜松の雲が僕を覆う

くすんだ色の霞んだ世界を

掻き分けるように進んでいく


未だ見えない光の

その微かな跡を 仄かな匂いを

舐めるように這うように

追いかけていく

辿りつたその先に何か とてもまだ大切なものがあると信じて


美しい世界 表現しようもない

なんだってよくなるほど ただ美しい深い闇が 掻き消されて終わって 新しい世界


My God


閃光また射す 東の空 白む 見つめてる銀朱の淡い光 命を照らしている

全部温かく冷たく見守って


夜の世界の果て また次の夜まで Blah Blah


【解説】

みなさんこんにちわ。桜舞春音です。


Balenoバレーノはイタリア語の「閃光」が語源で、夜に選ばれたある少年の詞です。中一の時にかいたやつ。ナイトレガシーシリーズの始祖作品です。


夜をMy God我が 神と崇めるほどの彼は一心不乱に夜を追いかけています。リインカーネーション輪廻転生は彼が夜の使者であることを意味します。


二番は夜に寝静まる人間に対する疑問をぶつけています。三番では朝が来て、次の夜までと別れを告げて消えていきます。


実はこの元ネタは僕が小さい時から定期的に見る謎の夢で、だからナイトレガシーは夢から生まれたんですよね...。

そもそも現代ドラマとか、現代をモチーフにした落ち着いた作品が多い、とよく言われますが創作の原点は僕はくだらない空想なので。


【作詞は毎日投稿です!ぜひコメント等でご意見・解釈をお聞かせください!】

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