第3話 戦闘訓練
次の日、俺は有名人になっていた。
あの侯爵家のガキを倒したからだ。
侯爵家の人間に逆らうやばい奴と認定されてしまった。
「はぁ~。」
来たときは友達は要らないと考えてたけどこれはこれで、結構来るものがある。
「カル!どうしたのそんな落ち込んで?」
「ハセ。お前だけだよ。今の俺の心の支えは。」
俺はあれからハセと遊ぶことが増えた。
ハセは2-Nクラスの貴族科でトップの成績を維持してるらしい。
「…アハハ、もう噂になってるもんね。でも嘘は無いから否定出来ないし。」
「そうなんだよ。あ~これからどうしよ。」
「もう時間が解決してくれるのを信じるしか無いよね。…ごめん、次授業があるからもう行くね。」
「分かった。」
…ハセも頑張ってるし、俺も頑張らないとな。
俺は修行をするようになった。
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あれから8日間ずっと修行してた。
今日は遂に戦闘訓練が始まった。
「皆さん、今日は戦闘訓練をします。
ルールを説明します。
この平野の上で今回来ていただいたBランク冒険者のフェルトさんと1対1で模擬戦をしてもらいます。
それでフェルトさんにその模擬戦の評価をしてもらいます。」
こうしてテストが始まった。
俺は自分の番が来るまでフェルトのスキルを観察していた。そして俺の番が来た。
「始め!」
【身体能力強化】【豪腕】【剛腕】【腕力強化】
【豪脚】【剛脚】【脚力強化】【身体硬化】
【五感強化】【オールタイムヒール】
俺はスキルを10個同時発動した。
体がきつい。俺はそのままフェルトに突っ込む。
「ッ速!」
フェルトは何とか避ける。
魔力の消費が激しい。
持って3分。
3分で倒す。
俺はまた突っ込む。
「重たい。」
俺の剣はフェルトに防がれる。
フェルトは俺の攻撃を苦しそうに耐えている。
行ける!
「え?」
行けると思ったその時、俺の攻撃はフェルトに受け流されていた。
すると俺の体に炎が……
「っクソ!」
【ヒール】
駄目だ。このままじゃ負ける。
【豪鬼】【剛鬼】
回復が追いつかない。
良い。10秒で決める。
俺は結界を貼り行動を制限する。
そして最高速度で突っ込み。剣を振るう。
「ッ!!」
フェルトはその剣を受け流す。
そして炎を出した。
【防御結界】
俺はそれを結界で防ぎフェルトに剣を振るう。
「……残念。」
俺はそれを防がれた。
もう時間は無い。
魔力が足りない。
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その後、1人1人指摘を受けていた。
「カルくん。君は、数値だけなら僕を超えている。
だけど技術が無い。誰とでも良い。模擬戦をするべきだ。そうすれば君は僕をすぐ超えるだろうさ。」
この言葉を俺は胸に刻んだ。
しかし、模擬戦をする相手が居ないので本当に刻んだだけだが。
そこで思いついたのは、様々な場所で動き回ることだった。戦いでは相手がどんな武器でどんな攻撃をしてくるか分からない。ならせめてどんな場所でも戦えるように、色々な場所で動き回り続けた。
それを1年間やり続けた。
戦闘訓練で場所によってはフェルトにも勝てる様になって来た。
そして俺は2年生になった。
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カル 6歳 level:1
HP3288/3288
MP54760/54760
ATK4384
AGL3288
DEF5480
INT158000
《魔力》
【回復魔法:EX】【結界魔法:EX】
《スキル》
【魔力増加量増加:EX】【魔力質:EX】
【身体強化:EX】
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俺のステータスはAランク、MPだけだったらSランク冒険者の上位と並ぶ量になった。
レベル1にしてこのステータス。
正直おかしい。
そして俺はやはり、友達が出来なかった。
最近はずっとハセと一緒に居る。
そして俺は今日、初めての魔物との戦闘が始まる。
「皆さん、今日は魔物との実践訓練を始めます。
強い魔物とは戦いませんが、命の危険があります。
なので強さが均等になるように、3人ペアのチームを作って下さい。」
‥‥‥友達を作るのは、予想以上に大切らしい。
悲しいことに、ハセは貴族科の人間。
俺はどうすれば‥‥
そして俺はクラスメートに嫌がられて、最後までボッチだった。
「‥‥‥仕方ない。カルくん。君は私とペアになってください。」
そう言ったのはメル先生だった。
「‥‥‥分かりました。」
そう言ってメル先生は何かのスキルを発動する。
メル先生が増殖した。
「‥‥先生。何ですかそれ?」
「? 何かあった時に皆が報告することが出来る様にここに分身を用意したの。」
‥‥分身なんてスキルがこの世にはあるのか。
そして俺等は、互いに相手を知るための自己紹介をしていった。
「カルです。スキルは【身体強化:EX】
【魔力質:EX】【魔力増加量増加:EX】
【回復魔法:EX】【結界魔法:EX】の5つです。
よろしくお願いします。」
「メル・タザイトです。
スキルは【分身:S】【剣技:A】【風魔法:A】
【身体強化:C】【炎魔法:B】です。
今回はよろしくお願いします。」
そして俺等は魔物を倒しに平野に入った。
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