ー序ノ幕開けー 1




小さい頃

本を舐めてみたことがある。


絵が

美味しそうだった。



ストレートにインクの味がした。

舌や

     口元に

      インクがついた。


カラカラに乾いた口の中。

紙で

が切れた んだ

と思う。


インクに

の味が


混ざった


甘い。


インクも甘い。


血が混ざったインクの味は

思いのほか

美味しくて。


もっと美味しくなりたくて

夢中で舐めていた。



たった今なら

お菓子の味がいい。




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