山田 零士 1年次 6月総合試験 反省会(完)

 俺達の能力検査の時間が来たので、訓練を中止して検査に行く。

 俺達は出遅れたので、かなり後ろの方だ。

 検査を終えた者達が教室に戻って行く。


 俺達も検査を受けて教室に戻る。

 途中で通った1-Aのクラスが騒がしかった。


 クラスに戻りしばらくすると厳島教育官が入ってきたてホームルームが始まった。

 この後は、寮の部屋替えが行われるから速やかに移動する事。

 その際にキチンと掃除をする事を忠告されて終了した。


 明日香と章と合流してお昼を食べる。

 食堂では、検査結果や能力訓練のクラス分けで盛り上がっている。

 取り敢えず俺達は、お互いの検査結果の見せ合いは夕食の時にする事にして、早々に寮に戻る。


 寮に戻り掲示板を見ると

『訓練生の部屋割りを変更する。

 再発表は14:00に行う』

 と書かれた紙が張り出されていた。


 俺と章は、取り敢えず2時に確認に来る事にして部屋に戻った。

 移動準備を確認して、2時まで部屋で自主訓練を行う。

 途中で馬鹿も帰って来たが、俺を睨むだけで直ぐに出て行った。


 2時になり章を誘いに行くと相変わらず2人で掃除していた。

 部屋割りの時間だと告げると、相部屋の人も一緒に行く事になった。


 掲示板に行くと人集りが出来ていた。

 だが、自分の部屋の位置を確認すると直ぐに居なくなるので、大して待つ事なく部屋割りを確認できた。

 男子寮は女子寮と左右反転させた構造になっている為、寮の東側に優秀な人間が集まる様になっている。

 俺の部屋は、優等生フロアの東側階段に一番近い部屋だ。

 章の部屋は、優等生フロアの階段から8番目の部屋か。

 章の相部屋の人は、真ん中よりやや東側だった。

 で、俺の相部屋だったあの馬鹿新島は西端の部屋だった。


 何をやったかは知らないが、何らからの懲罰を受けた様だな。

 絡まれる前に移動を終わらせないと。

 足早に掲示板を離れると、4階まで戻り新しい自室を確認する事にした。


 学生証で扉を開け、優等生専用フロアにある新しい自分の部屋に入る。

 部屋の広さは相部屋と同じぐらいか。

 当然だが机とベッドとクローゼットは1組だけだ。

 奥に掃き出し窓とベランダがある。

 両側の壁の上の方には棚もある。

 棚の下には、ハンガー掛けパイプも設置されている。

 今までの部屋より収納力が格段に多い。

 相部屋にも棚があれば良かったのになと思ってしまった。


 そして相部屋との最大の違いは、部屋に小型の2ドア冷蔵庫が設置されていた。

 コンセントプラグは抜かれていたので、取り敢えず差すとコンプレッサーの動く音が聞こえたので使えるのだろう。

 部屋に汚れも埃も無かったので、定期的に掃除されていた様だ。


 部屋の確認が終われば、大急ぎで相部屋と往復して荷物を移動する。

 なんだかんだで、20往復位はしたと思う。

 コンテナボックスがあれば、4~5往復で済んだ気がする。

やはり、整理整頓も考えて購入検討をしよう。


 荷物の移動が終わり、元の部屋を確認してから寮監を呼びに行く。

 幸いな事に西端の部屋の掃除の監督をしているのが見えたので、寮監の元に行き部屋の確認依頼をする。

 清掃中の部屋からあの馬鹿が顔を出して何か言おうとした瞬間に寮監の雷が落ちた。

 馬鹿は、ブツブツ言いながら渋々掃除に戻った。


 部屋の清掃状態の確認で合格を貰い、部屋の前の壁に掲げられた名札外した。

 新しい部屋に名札を移せば引っ越しは終了だ。


 あとは、新しい部屋を片付けだけだ。


 寮監はタブレットに確認の終わった部屋を登録した後、写真を何枚も撮っていた。

 俺が疑問に思っていると、馬鹿のベットを指差し

「こっちの馬鹿が、何か変な事をする可能性があるからな。

 証拠写真は撮っておかないと」

 凄みのある笑みを浮かべならが言った。


 寮監は、また西端で掃除をしている連中の所に戻る途中で、何人かの訓練生に捕まっていた。

 寮の廊下には、引っ越しの荷物で溢れかえっていた。

 移動先が空かないと移動出来ないから、荷物を廊下に避難させているのだろう。

 移動可能かは、移動先の部屋の名札を見て判断する。

 名札の位置で部屋の東西どちらを使うか分かっている。

 また、部屋割り表に東西どちらを使うかを記載されているので揉める事は無い。


 自室に戻る途中で章の部屋を覗くと、章はせっせと荷物を新しい自室に運び、相部屋の人は部屋の前に荷物を山積みにしていた。


 再び、自室に向かうと後ろから

「あ。ラッキー。もう部屋が空いてるじゃん」

 と言う声が聞こえた。

 たぶん、元俺の部屋に入る奴なんだろう。


 新しい自室に名札を入れ、部屋の片付けを行う。

 大体の片付けが終わった時点で、結構良い時間が経っていた。

 外を見ると厚生棟に向かう訓練生の姿が見える。

 風呂の準備をしてから章の部屋に行くと、名札が設置されていたので移動は完了したようだ。

 ノックをしても返事が無いので扉を開くと、ベッドでひっくり返っていた。

 部屋は、荷物を運び込んだだけの様だ。

 章を叩き起こして風呂に向かう。


 風呂から上がったら、明日香と合流して夕飯を食べる。

 明日香も引っ越しをほぼ終わらせたそうだ。

 夕飯時の雑談の時、男子寮で西端に移動させられた訓練生が出た事を話すと、女子寮でも東端に移動させられた訓練生が出たそうだ。

 何かあったのは確実だが、俺達の誰もその内容を知らなかった。

 まあ、気にしても仕方が無い事として忘れる事にした。


 山田やまだ 零士れいじ

 魔力:41,321MP(ランクE4)

 放出系

  氷:E1

 特殊系

  記憶力:F3

  魔力視:F8

  遠視:F1

  威圧視:F1


 見石みいし あきら

 魔力:7,195MP(ランクF7)

 身体強化:F5(目・筋力)

 具現化系

  風:F1

 特殊系

  俯瞰:F2

  記憶力:F1


 伊吹いぶき 明日香あすか

 魔力:20,676MP(ランクE2)

 身体強化:E1(筋力)

 具現化系

  火:F1

 特殊系

  記憶力:F3

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