第2話 自殺?

私は、もういいと思った。親に不満があるわけでは無いのは勿論、虐められているわけでもない。別に不満なんてどこにも無い。今の生活に満足している。だから別に死にたいと思うほど思い詰めていない。平和だった。でも、その平和さが原因だったのだ。私は何もかもを持っていた。大体のことは人並み以上にできて、努力だってしていた。でも、平和だった。なんでも出来すぎてあだが無かったらしい。人は自分より遥か上だともう何も感じないらしい。だから嫉妬もされないしいじめもなかった。虐められている人からすればとんでもない話だと思われるようなことだが、私はそれでも平和すぎるのが嫌だった。酒井瑞樹。日本のヤクザを牛耳る高校2年生。


「ここら辺でいいかな?じゃあ、バイバイ。」


そう呟いて、私はトラックの前に飛び出した。こんな大きなトラックに轢かれれば死んでしまうだろうな。トラック運転手の悲鳴が聞こえる。そして私に大きな衝撃がきた。私は意識を手放した。


−−−−病院−−−−


「はあ。どうしてこんなに体丈夫なの?」

私は生きていた。そう。私はヤクザということで体は鍛えていたのだ。まさかこんなところで役に立つとは。余計なお世話だが。


コンコンコン


「はい。」

お母さんかな。


「お母さん、ごめんなs」


「すみません。お母さんじゃなくて。」


「、、、あの、、、どちら様でしょうか?」


「ああ自己紹介遅れました。あなたの婚約者の酒田類です。」



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