第二十一話「大浴場で効能をたっぷり体感すべし」③
このステージ、こんなに広かったっけ――と、結衣奈は思った。
結衣奈の身長より三十センチ近く長い六尺板を、寂しい三味線の音に合わせて左右に、上下に操る。草津温泉伝統の湯冷まし法、「湯もみ」にちなんだ振付の神楽だ。
もっとも、冷ますべきお湯はステージのどこにもないけれど。
〽湯もみ見たけりゃヨーホホイ
草津~へ~ おいでヨ~
(ア、ヨーイヨイ)
三味線が奏でているのは『草津湯もみ唄』という民謡だ。『草津節』と同じく「湯もみ」のときに歌われていた歴史と伝統ある曲である。
そんな曲だから、広場を埋め尽くしたお客さんたちは静かだ。「みんなで盛り上がる」のではなく「ショーを見学する」という雰囲気で結衣奈の唄と踊りを眺めている。合いの手もなく、録音した音声がただ響くだけである。
〽旅の疲れもヨーホホイ
もんでやるトカヨー
(ハ、ドッコイセ ア、ヨイヨイ)
三味線のテンポがゆっくりと落ちていって――止まる。
結衣奈も、指先まで綺麗に見えるように締めのポーズを決めた。
曲が終わったのだ。それに感付いた人がぱらぱらぱらと控えめな拍手をし、拍手を聞いて「あ、終わったんだ」と気付いた人たちへと拍手が広がっていく。
結衣奈は六尺板をスタッフに預けて、深々とお辞儀をした。
「……『草津湯もみ唄』、いかがだったでしょうか」
もう一度、しっとりした拍手が鳴った。「ありがとうございます」と微笑む。
「湯もみというのは、源泉を入浴できる温度にまで冷ますために編み出された技法です。草津温泉の源泉はとても熱いのが特徴で、そのままではとても入浴できません。でも、水で薄めたのではせっかくの効能まで薄くなってしまう。そこで、先ほどの六尺板でお湯を揉み、冷ますという方法が考えつかれたんですね」
予め暗記しておいたMCだ。ゆっくりと、教師のように、事実を淡々と伝える。
「さて、最後の曲です」
「最後」という言葉を使って、お客さんを繋ぎとめる。
結衣奈はちらりと舞台袖に目をやった。
鶴さんが結衣奈の合図を待っている。彼女が所定の位置につき、俯いて目を閉じたら『草津節』が流れ始める手筈だ。それをもって、『なしなし祭』はつつがなく終了する。
大成功と言っていいだろう。草津温泉は一週間ぶりにお客さんで賑わい、地元の人々は日本一のおもてなしで彼ら彼女らを出迎えている。お湯がなくても草津温泉ありというクチコミはほどなく日本中に伝わり、少しずつ旅客が戻り始めるに違いない。
たとえ結衣奈のステージが盛り下がったまま終わっても、それは変わらないだろう。
「次の曲は、わたしの十八番の――『草津節』。これも、湯もみの時によく歌われた曲です」
草津温泉は、結衣奈が生まれる前から温泉地として完成していて。
だから、結衣奈が草津温泉のためにできることなんて、もうなにもない。
だから――。
「ですが、その前に」
だから――少しくらいわがままになってもいいよね、と結衣奈は思った。
「ここで、ちょっとお時間をいただきますね」
スタンバイしている鶴さんやスタッフに、目線で「ごめんね」と伝えて。
結衣奈は、神楽服の帯紐をしゅるりと解いた。
羽織っていた着物がばさりと足下に落ちる。
「きゃあっ!」とお客さんたちがどよめいた。咄嗟に目を逸らす人や、結衣奈に釘付けになる人、連れ合いで来た仲間と戸惑いながら目を合わせる人など、反応は様々だ。
結衣奈は肝心なことを言い忘れていたのに気がついた。
「あ、ご安心ください。ちゃんとインナーを着てますので」
襦袢姿になった結衣奈は、神楽服をひょいっと持ち上げて丁寧に折り畳み始めた。
観客席のどよめきは止まらない。
無理もない。お色直しを観客の面前でやるなんて前代未聞だ。
「……湯もみというのは」
と、結衣奈は神楽服を畳みながら喋り始めた。
「熱すぎる温泉を、人間が入浴できる温度にまで冷ますことだと、先ほど言いました」
神楽服を畳み終え、襦袢を留めている伊達締めにも手をかけ、ほどく。
襦袢から腕を抜き、インナー一枚の姿になって、結衣奈は足下に置いておいたふたつの箱を両方とも開けた。
それは衣装箱だった。中には、アイドル風の衣装の上着とスカートがそれぞれ入っている。
結衣奈はまずスカートの方を取り出して広げた。すると、引っかかっていたメッセージカードがひらりと落ちる。
そのカードには、こう書かれていた。
『結衣奈ちゃん、誕生日おめでとう! 広場で一緒に草津節するときに使ってね! 那菜子』
結衣奈はメッセージカードを噛みしめるように読んで、箱に戻した。
「……わたしにもいるんです。バカで、考えなしで、やりたいことばっかり口にするわたしの想いを支えてくれる――『湯もみ』して、みんなで実現できるように手伝ってくれる、大事な親友が」
結衣奈はスカートをはいて、今度は箱の中から上着を取り出した。
胸元のリボンの中に、もう一枚のメッセージカードが挟まっている。
『十六歳おめでとう、結衣奈。日本一の夢、一緒に叶えよう!』
「……彩耶ちゃん、那菜ちゃん」
結衣奈はがばっと上着を被った。お団子が布に引っかかったが、構わず首を突っ込む。
「ぷはっ!」と頭を出し、ぷるぷると首を振って額や頬に引っ付いた髪の毛を剥がした。右腕、左腕の順番で袖に手を通し、襟とリボンの乱れを整えれば、アイドル衣装の完成だ。
お客さんたちは、結衣奈に注目して次の言葉を待っている。
だが、結衣奈はなにも言わず、その場に佇んでいた。
「もう少し……もう少しだけ待たせて……!」と、結衣奈はマイクに拾われないように呟く。
「お客さんたちの気持ちが湯冷めしないうちに……。彩耶ちゃん、那菜ちゃん!」
結衣奈は、時間を稼いでいた。
『草津湯もみ唄』をアレンジのテンポではなく本来のテンポにして、あえてゆったりと踊るようにしたのも、突然ステージで脱ぎ始め、お色直しを始めたのも――少しでも時間を引き延ばすため、結衣奈がバカなりに考えた方法だった。
思わせぶりに目を閉じ、お客さんの興味を持続させようと試みる。
だが、あまり長くは保ちそうにない。観客のざわめきが大きくなる。「なにかおかしい」と気付いた人が出てきたのかもしれない。「まだるっこしい」と思われているのかもしれない。
不自然にならないように待ってもらうのはそろそろ限界だ。
それでも、と結衣奈は思う。
それでも、お客さんに全部を打ち明けてでも、わたしは信じて待ちたい――。
そう思って、結衣奈がマイクを口元に寄せたとき。
結衣奈の左の髪を――そっと撫でる手があった。
「――結衣奈。『おまんじゅうツインテ』が崩れてるよ」
ばっと目を開け、左を見る。すると、右側からも声がした。
「ああっ、結衣奈ちゃん。動いちゃダメだべ!」
「那菜ちゃん!」
右の髪を秋保那菜子が丁寧に結っていた。今度は右を向こうとして、左側から叱られる。
「だから動いちゃダメだって! 結衣奈、気をつけ!」
「はいっ!」
結衣奈は言われたとおりに気をつけをして、待った。今度は時間に早く進んでほしかった。
左の髪は手早く、右の髪は丁寧に、『おまんじゅうツインテ』が作られていく。
「ほい、完成」という言葉があって――結衣奈は、弾かれたように振り返った。
ふたりの親友が、結衣奈に微笑みかけていた。
「……彩耶ちゃんっ! 那菜ちゃんっ!」
「ごめん、心配かけたよね」
左側にいた少女――箱根彩耶は、申し訳なさそうに結衣奈の頭を撫でた。
「ううん。全然……全然心配してなかった! 信じてたから!」
「ふふっ。結衣奈ちゃん、泣きそうだべ」
「そ、そんなことないよ!」
結衣奈はふたりから離れて目尻を触った。少し濡れている。
彩耶と那菜子は――結衣奈と同じ衣装を着て、ふわりと彼女を見守っている。
結衣奈は目元を拭って、頷き返した。
「――結衣さん、水くさいデスよ!」
「えっ!?」
ステージの「上」から、人のようなものが落ちてきた。
奏・バーデン・由布院は体重を感じさせないしなやかさで着地すると、観客席に向かってキメ顔をした。そのアクロバティックな登場で、なにが起きているのか分からず困惑していた観客を強引に沸騰させる。
「そういう腹づもりならちゃんと伝えろデース! ゆっくり版のアレンジもあったのに!」
「あ、あはは……。ごめんね」
結衣奈が頬をかいて謝っていると――今度はちゃんと舞台袖から、観客など我関せずといった顔で有馬楓花がとてとてと登場した。その背中を有馬輪花が追いかけてくる。
「いいなー。ふうかもかなちゃんみたいに登場したかったなー」
「ふうちゃん、アレは絶対に真似しちゃダメなやつよ。それよりブーツの紐は大丈夫? 緩んでると足くじいちゃうから……」
「ゆるんだ結び目って蛇さんみたいでかわいいよね♪ 春になったら、またツチノコさん探しに行きたいな♪」
「そうね、今年こそツチノコ見つけられるといいわね。それより今はライブよ、ライブ」
なんとも間抜けな登場だが、輪花のファンらしき女性層が盛り上がった。
結衣奈は嬉しくなってふたりの名前を呼ぶ。
「楓花ちゃん! ……と、輪花ちゃんも!」
「……なによ。来ちゃいけなかった?」
「そ、そうじゃないけど! 怒ってるかなーって思って……。っていうか、その衣装!」
結衣奈は立て続けに登場した三人の衣装を指差した。
結衣奈たちとおそろいの衣装だ。いつの間に作ったんだろうと結衣奈は思った。
「彩耶ちゃんと那菜ちゃんが作っておいてくれたんだよ」と、楓花が言った。
「そうなの!?」
「でも、楓花ちゃんが先に持ってきてくれてなかったら間に合わなかったべ」
「そうそう。でも、私たち楓花にその話したっけ?」
「えへへ~」
彩耶が不思議そうに首を傾げている。楓花はそんな彩耶のことをにこにこと見つめていた。
「うう……みんな……! みんな好き……っ!」
細かいことはどうでもよかった。感動で再び目頭に熱いものがこみ上げてきた。
「っていうか、衣装に驚いてる場合じゃないわよ」
「えっ?」
輪花が顎で舞台袖を指し示す。
なんだろう、と思いながら結衣奈もそちらを見た。
袖幕の向こうには――結衣奈と同じ衣装を、結衣奈より大人っぽく着こなしたふたりがいた。
「いずみん! 綾ちゃん!」
「……ごめんなさい。少し遅刻ですわね」
「あら、間に合ったからセーフでいいんじゃないかしら?」
「それは『間に合ったから間に合った』と言っているようなものです。同語反復ですわ」
「道後温泉だけに?」
「はあ……」
泉海はがくっと肩を落とした。結衣奈はふたりのとぼけたやりとりに苦笑しながら駆け寄る。
「ふたりともありがとう! 彩耶ちゃん用の温泉のこと、なんとかしてくれたんだ!」
「……ああ。その件ですが」と、泉海は困ったような嬉しいような顔で、一歩脇に退く。
その背中に――見知らぬメガネの少女が隠れて立っていた。
「……あ、ど、どど……どうも……」
少女はびくっと縮こまって、上目遣いで結衣奈を見た。
首から上は寝起きのような身なりである。長い髪はぼさぼさに乱れ、目つきも眠そうだ。
その反面、首から下――どこで手に入れたのか、結衣奈たちとおそろいの衣装を纏った――身体つきは綾瀬にも負けないくらい豊かである。もじもじしている本人にその自覚はなさそうだが。
なかなか口を開かない少女の代わりに、泉海が話を続けた。
「わたくしたちがなにかをするまでもなく、彼女が温泉を持ってきてくれたのです」
「さあ、美月ちゃん。一緒にステージに行きましょう」
「えっ!? あ、いや……わたしはそういうのは……」
少女の背中を押して、綾瀬がステージへ踏み出した。
「はあい♪ みなさん、拍手~っ!」
もはや誰が出てきても歓声を上げる熱気になっていた観客から、わっと拍手が巻き起こった。
その圧力を受けて――少女は「ひっ」と短い悲鳴をあげ、結衣奈の背後に隠れた。
そして、彼女は呪詛のように呟く。
「……わたしはリア充じゃない、わたしはリア充じゃない、わたしは……」
「その声って……ユツバちゃん!?」
「うう……。はい……」
結衣奈が驚いて振り向くと、ユツバは恐縮した様子で頷いた。
彩耶が歩み寄ってきて、感謝の表情を浮かべて説明する。
「ユツバじゃないよ。下呂美月。――下呂温泉の温泉むすめだって」
「えっ、ええーーっ!? 人工知能じゃなかったの!?」
「ええ……。そ、それ信じてたんですか……」
結衣奈は驚きの声を上げたが、むしろ美月の方が呆気にとられた様子だった。
泉海と綾瀬がくすくす笑っている。結衣奈は「えっ、えっ!?」と一同を見回した。
「みんな気付いてたの!?」
「あんなに柔軟な人工知能はまだないんじゃないかな?」と、楓花が難しいことを言った。
「彩耶ちゃんと那菜ちゃんも!?」
「彩耶と那菜子はこの衣装を作ってくれたのよ。どうして美月のぶんがあると思う?」と、輪花が意地悪な笑いを浮かべた。
「そ、そんな……」
結衣奈は彩耶と那菜子を見た。
「ご、ごめん、結衣奈……あははっ」
「ゆ、結衣奈ちゃんの夢を壊したくなくて……言い出せなかったべ……」
彩耶は笑いをこらえながら、那菜子は申し訳なさそうに結衣奈に謝った。
結衣奈は最後に、すがるような視線を奏へと向けた。
「バ、バーデンちゃんも!? バーデンちゃんも気付いてたの!?」
「ったり前じゃないデスか。その『お前は同類だよね』みたいな視線はやめろデース! 騙されていた真のおバカは結衣さんただ一人だけ、デス!」
「がーーーーん!?」
結衣奈はあんぐりと口を開けて、ステージの中央で立ち尽くした。
一同が一斉に笑い出す。遠慮していた様子の美月も「くくくくっ……」と白い歯を見せた。
「ふふっ。さすがは問題児といったところですね」と口元に手を当てて上品に笑っていた泉海が、ふと――瞳の奥に熱を宿して、言った。「でも――結衣奈」
「あ、え?」と、結衣奈も再起動する。
「貴女のおかげで準備ができましたわ」
「あ……!」
ステージにいる八人の温泉むすめが、自信とやる気に満ちた表情で結衣奈を見つめていた。
「……うん!」と、結衣奈はその眼差しに答えるように頷きを返す。
そして――勢いよく、観客席を振り返った。
「すみません、お待たせいたしました!」
お客さんの視線が、ステージ中央に立つ結衣奈に集まる。
「本来なら、あとはわたしが『草津節』を踊っておしまいのはずでしたが……。実は! 一曲だけ、みんなで歌う新曲を用意してあるんです!」
わあっという大きな歓声と、ぱちぱちぱちという素朴な拍手が同時にあがった。前者はライブ慣れした輪花やユツバのファンから、後者はお祭り好きな子どもや高齢者からの喝采だ。観客席で各々が好き勝手に盛り上がっている光景を見て、結衣奈は思わず笑ってしまった。
その中には、期待に目を輝かせているちかやと富美代の姿もある。
彼女たちが待ち望んでいることはたったひとつ――結衣奈たちの最高のステージだ。
「この新曲、結衣奈ちゃんみたいな曲だべさ」と、那菜子が朗らかな笑みを浮かべながら言った。
「そうだね。私も結衣奈が思い浮かんだよ」と、彩耶も頷く。
「えっ!? そうなの!?」
またしても素でうろたえる結衣奈を見て、お客さんたちはどっと笑った。
結衣奈の作詞を手伝ってくれた美月と作曲担当の奏が続ける。
「……げ、源泉が枯れても……彩耶さんが倒れても……結衣奈さんは、前を向いていました……」
「そんな結衣さんを見ていたら、メロディは勝手にできあがったデース!」
「要するにバカなのよ。無理って言ってるのに、最後まで可能性探しちゃって」
「つまり、その信頼には応えなきゃってことだよね、お姉ちゃん♪」
「ふ、ふうちゃん! 通訳やめなさい!」
輪花と楓花はいつものやりとりをしている。
「根拠のない信頼に応えるのは大変でしたわ」と、泉海が苦笑しつつ言った。「でも、心地よかった」
「そんな結衣奈ちゃんだから、私たちも集まったのよ♪」
綾瀬は多くを語らずにウインクして、スタートポジションに移動した。
全員が所定の位置について――結衣奈の言葉を待つ。
「みんな……!」
ありがとう――と言いかけて、結衣奈はその言葉を呑み込んだ。
それは、全部終わるまで取っておこう。
「――それでは、聴いてください!」
結衣奈はバッと指を天に突き上げて、叫んだ。
「わたしたちの新曲――『未来イマジネーション』!」
地鳴りのような歓声が、少女たちを包んでいた。
老いも若きも、男も女も関係ない。心が沸き立ち、疲れが吹っ飛ぶような、そんなメロディ。
その音楽は、まるで温泉のようで。
その熱狂は、まるでマグマのようで。
そして――「それ」はまるで、地球からの合いの手のようだった。
――ドオオオォォォンンン……。
という轟音とともに、湯畑から源泉が噴き上がり。
熱い熱いその飛沫は、草津の寒空によって適温まで冷やされて。
まるで「草津温泉に我有り」と誇示するかのように、観客席に降り注いだ。
誰もが驚いて振り返った。
ステージの彩耶たちも、一瞬、動きを止めた。
そんななか――結衣奈だけは微笑んで、ぽつりと呟いた。
「……信じてたよ、湯畑」
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