闇のおもちゃ箱
町の端に住む一軒家に住む一人の老婦人が、亡くなった孫のために手作りの玩具箱を作りました。しかし、この玩具箱には不気味な伝説が付随していました。
玩具箱には、見慣れない古びたぬいぐるみや黒い木でできた奇妙な形の玩具が収められていました。老婦人は孫にとってこれらの玩具が特別なものになるだろうと考え、喜んで彼女に贈りました。
最初の数日間、孫は玩具箱の中の新しいおもちゃで楽しく遊びました。しかし、ある晩、孫の母親が子供の部屋を訪れると、玩具箱が開いており、その中のおもちゃが一つ欠けていることに気づきました。孫はそのことを気にせずにいましたが、次第に不可解な出来事が始まりました。
夜になると、孫の部屋から奇妙な音が聞こえ、母親が調べると、部屋にいるはずのないぬいぐるみが部屋中に散らばっていました。それどころか、時折、黒い影が子供の寝台の周りに立ち現れ、部屋に異様な雰囲気を醸し出していると母親は感じました。
家族は玩具箱を処分しようと考えましたが、なぜか捨てることができませんでした。それはまるで、その箱が自分から離れることを拒否しているかのようでした。孫は次第にその影の存在に慣れてしまい、時折その影と一緒に笑い、遊んでいたといいます。そして、ある日を境にその部屋からは影が消え、玩具箱も元の静かなものに戻りました。しかし、家族の心には未だにその影が残り、何か不可解なものがその家に住んでいるのではないかという不安が続いています。
短いけど怖い話 ニート @pointinline
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