短編と言う短い尺の中で丁寧に心の交流が描かれ、ストーリーの構成も上手い。そうなるとわかっていながら感動させられる作者さんの文章力と表現力には脱帽させられました。多くの言葉で語るよりもただ本編を読んでもらいたい。そんな小説でした。
まんまと泣かされてしまいました。このたった二万字足らずの物語は、人生の迷子になってしまっていた青年にもう少し生きるための気力を与えてくれる、やさしく切ない物語でした。頼る縁(よすが)なく誰かを思い続ける事は難しいでしょう。ですが、その思いこそが生ききる支えになることもある。幸介さん。お疲れさまでした。