三女は

綿菓子

第1話

ある日、三姉妹が買い物をしていました。

三姉妹は仲が悪く、いつも喧嘩しており、この日も喧嘩をしていました。

少し言い争った後、長女がどこかへ走って行ってしまいました。

次女は長女が方向音痴なことは知っていた為、すぐに追いかけました。

三女も追いかけようとします。

すると、後ろから肩をポンと叩かれ、なんだと後ろを見ました。

すると、見たことのない男が後ろに居ました。

三女は少し不気味に思い、離れようとしました。

すると...

「ねぇ、君兄弟の事嫌い?」

「え?」

なんのことか分からずぼーっとしていると、また話しかけてきました。

「ねぇ、君兄弟の事嫌い?」

今度はちゃんと理解でき、三女は嫌いだと言ってしまいそうになりました。

しかし、喧嘩はしても三女は勉強のできる姉を尊敬していた為、言い留まりました。

「私はお姉ちゃんのこと好きだよ。」

「ねぇ、君兄弟の事嫌い?」

「いや、だから好きだって。」

「ねぇ、君兄弟の事嫌い?」

「な、なんなの?貴方、こっち来ないで!」

だんだんと近づいてくる男に、三女は怖くなって長女達が走った方へ逃げました。

次に後ろを振り返ると、男は消えていました。




その頃長女は...

「はぁ、逃げてきちゃった。帰り道分かんない...」

「ねぇ、君兄弟の事嫌い?」

「え!?誰!?」

「ねぇ、君兄弟の事嫌い?」

「まぁ好きではないけど...でも頼りになるし。」

「君も、君の妹と一緒なんだ。」

「え?」

瞬きをした瞬間、男は消えていました。

「何だったの...?」




一方次女は...

「姉さん、どこいったんだろう。」

「ねぇ、君兄弟の事嫌い?」

「どちら様ですか?」

「ねぇ、君兄弟の事嫌い?」

「いや、だから誰ですか?」

「ねぇ、君兄弟の事嫌い?」

「嫌だから」

「ねぇ、君兄弟の事嫌い?」

「あぁはいはい!嫌いって言ったらいいんですか!?」

「嫌いなんだ。僕と一緒だね。」

「はぁ」

「どうすればいいか教えてあげようか?」

「なんなんですか?ほんと。」

「君の中に入らせて貰うね。」

「え?」

「あ、体が、勝手に...!」

「え?どこ行くの?は、橋?」





「もう、走れな、い!」

「あ!探したんだよ!」

「どこ行ってたの?」

「た、助けて!」

「え、」

ドンッ

「き、キャーっ!何してるの!」

「体が勝手に動いちゃうの!」

ドンッ

「え、」

「あ、あぁ」

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!」

グチャリ





「あそこの末っ子さん、死んじゃったんだって」

「可哀想に、目の前で死んだからお姉さん達すっかり元気なくしちゃって...」

「にしても急に自殺するなんて、どうしたのかねぇ...?」









サンジョハナゼシンダ?

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三女は 綿菓子 @cottonapple_

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