第5話ケンカ

その日は、雨だった。カッパを来て僕はバイクで登校した。

そして、朝、友達と下らない話をしながら、校門が見える自分の席から、真美を待った。

すると、真美が見えてきた。

傘をさしている。

しかし、その傘の中には島村がいた。

真美は島村と相合傘して登校したのだ。僕は機嫌が悪くなった。

島村はなつきの彼氏。学校のどこでもエッチするヤツ。

そんな、男と相合傘するなんて。

真美が教室に入ってきて、

「とし君、おはよう」

僕は無視した。真美は声をかけてきたが一言もしゃべらなかった。

その日の、放課後。

「とし君。何を怒ってるの?顔を見ればすぐ分かるよ」

僕はムカムカして、

「今日、何したか分かってるのか?」

「……分かんない」

「朝」

それで、真美はピンと来たのか

「あ、島村君と相合傘の事?」

「よりによって、あの島村と。そういうのを浮気っていうんだよ!」

真美は、

「単に傘が壊れた島村を傘に入れてあげただけだよ!とし君って、そんなに嫉妬深くて、独占欲が強いの?」

僕は、カチンと来て

「もう、いい。帰る」

「ちょっ、待ってよ」

「うるさい。帰る」


翌日。

僕は真美を無視した。

僕は竹川と古畑の話しや、男友達としゃべっていた。

真美もたまに、女子としゃべっていたが、大抵は1人で授業の予習をしていた。

僕は向こうが謝るまで、絶対に許さないと決めていた。

僕は、まさに独占欲が強く、束縛するタチなのだ。

ある日、真美を休んだ。

心配になって、家に電話したらお父さんがでた。

お父さんは、真美が38℃を越える熱が出ていると話した。

真美のいない学校はつまらない。

僕はスゴく悪いことをしたと、反省して店で、桃を買い自宅までバイクを走らせた。

自宅まで行き、桃を真美に直接わたしたかったが、お母さんが出てきて、お父さんが病院に連れて行ったらしい。

翌日、また、真美は学校を休んだ。

僕はまた、電話した。今度はお母さんが出て、真美は肺炎で入院していた。

神様に懺悔した。

お見舞いに行く事にした。当時はスマホなんてなかったから、大変だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る