急転

 振り返ればシエルは運が良かったのだ。偶然助けてくれたのが「通りすがりの美青年」と「悪党を懲らしめる正義の味方」で。彼らは居場所を与えてくれて。個性的な仲間たちがいつも側にいて。危険なことがあってもいつも誰かが助けてくれて、最終的には笑って終われる、そんな優しい世界。まるで、ここが本物の楽園だと勘違いしてしまうくらいに甘やかされた幻想を、シエルは当たり前だと思っていた。


 迫りくる悪意に。拭いきれない違和感の正体に。それまで気づく機会はいくらでもあったのに。シエルは忠告を無視して、都合の良いように解釈した。


 それが後の悲劇につながると知らないで。


 時間を遡ることはできないけれど、もしも分岐点に戻れるのなら。


 シエルは何を選択したのだろう?


 

 「じゃあ、アドラさんは十五歳のときにヴァイマリアードに来たんですか?」

「そう。姉さんがハニートラップにこだわったせいで、あっという間に正体がバレて落とされたってわけ。あの人は美少女であるの自分が脱げば、スラムのボスでも政治家でも情報を吐くと思ってたんだ。どうしようもない理由だろ?」

「あはは……。お姉さんらしい理由な気がします」


広葉樹が等間隔に配置された街道を、中性的な見た目の青年と男装した少女が歩いていた。二人の顔は全く似ていないが、彼らの間に流れる空気は穏やかで、家族へ向けるような愛情と親密さを感じさせられる。通行人たちは各々違った関係性を思い浮かべるだろう。それが兄妹であれ、姉弟であれ。しかし、ずっとふたりをのは同じだ。


「そういう話を聞くと、なおさら会いたくなってきますね。それに僕と同い年のアドラさんか……。気になります」


シエルは、あの丘から依然として隣を歩くアドラを見上げた。


「姉さんを見るのはいいけど、俺はやめとけ。あの頃は荒れてたし、きっと幻滅するぞ」


アドラは舌を柔らかく噛んだ。手慰みに腰まである赤毛を絡めとる。


「それにヴァイマリ自体がグロかったからな。シエルにはちょっと血の臭いがきついと思う。会うならあれだ、姉さんだけタイムマシンで飛ばさないと」

「タイムマシンは国連の条約で開発を禁止にされてますよ。それにノーランディアにはありません」

「ええと? よくわからんけど、妙に現実的だな。冗談だったのに。というか、シエルってたまに難しいこと言うよな」

「そ、そうですか……?」


シエルは視線を泳がせる。この手の話は、父から押し付けられた仕事でよく見ていたため、反射的に答えてしまったが、どうやら失敗だったらしい。


 アドラは不思議そうに首を傾げる。


「前々から思ってたんだけど、シエルとバンってなんか似てんだよな。言葉遣いとか、物腰の柔らかさとか。なあ、シエル。記憶喪失になった奴らは大体三カ月で色々思い出すんだけど、君はどうだ?」


追い打ちをかけるように、整った顔が目の前に迫って来た。紫水晶の瞳に悪意は微塵も感じられない。むしろ、シエルを心配していることがありありと分かる。だが、シエルの心と体は無意識に硬くなった。


「さ、三割くらい……ですかね?」


語尾に疑問符をつけて、彼女は曖昧に笑った。


 アドラは地上が嫌いだ。特に、自分から姉を奪った騎士団と、騎士団に粛清を命じた王族は。もしシエルの正体を知ったら、彼からの信頼を損ないかねない。


 そう思うと、シエルの笑顔は徐々に引きつっていく。


「た、多分、僕はそれなりに身分が高い人に仕えていたんですよ。うん、何となくお屋敷の景色を思い出してきました。あはは、楽しかったなー」


呆れるほどひどい棒読みだった。これで「役者になりたい」などとほざいていたから笑いものだ。怪しさがかえって増しましたよね、とシエルは息を吐く。


 しかし、アドラはシエルの嘘を信じたのか。あるいは過去に触れて欲しくないことを悟ったのか。それ以上何も言わなかった。代わりに彼女の頭を軽く叩く。


 そして、くるりと振り返ると。


「さっきから何をご覧になっていますのでしょう。わたくしめにご用があるのなら、どうぞ月部屋で」


 通行人、否、に向かって芝居ががった言葉を投げた。


「ち、バレたか」「お前の尾行が下手だったせいだ」「そういうあんたの方がじろじろ見てたくせに」


アドラの挑発を皮切りに、街道を歩いていた人々が一斉に振り返る。その数、およそ三十。なんと、アドラとシエル以外、その場にいた全員がふたりを監視していたのだ。そのなかには見覚えのある厳つい顔があった。春の日に「金が俺を正義に変える」と豪語していたリーダーである。


 シエルは目を疑った。追加の三億円の支払いは今日じゃないはずだ。


(なんでここに徴税官がいるんですか)


いっそのこと夢であってほしかった。しかし、何度頬をつねっても痛みは襲ってくるし、なにより徴税官たちの胸で、動かぬ証拠が輝いていた。ぎらぎらと光る雪の結晶のブローチ。ノーランディア王国の印である雪の結晶は、騎士団か貴族のみ身に着けることを許されている。


(嫌な予感がします)


 シエルは自分の服ではなく、アドラの手を握る。彼から離れてはいけないと、そう思った。


 アドラは自身の身体にぴったりと寄り添ってきたシエルの手を握り返した。口説くためでなく、いざという時に守るために。


 徴税官は二人の臨戦態勢をあざ笑うように、地面につばを吐き捨てた。


「おかま野郎に用はねえ。そこのお姫様に用があんだよ」


骨ばった指がシエルを指し示す。猛禽類のように鋭い視線に、シエルはびくっと体を震わせた。


「お姫様、とは如何様でしょう。我が月部屋にはしかおりませんし、シエルは月部屋の一員でございます」

「シラを切っても無駄だ。こっちには証拠がある」

「証拠とはどのようなものでしょうか」


アドラはのっぺりとした、仮面のような笑顔を顔に張り付けた。だが、徴税官はその言葉を待ってましたとばかりに舌を舐めた。じゅるりと意地汚い音がする。


 男のポケットから現れたのは、金色の鍵だった。


 飾り部分がごっそりと落ちた鍵に、シエルははっと息を呑んだ。あれはずっと探していた鍵のだ。「どこでそれを拾ったんですか」と。シエルがそう尋ねる前に、徴税官がむわっとした口を開いた。


「殿下、あなたは聡明だ」


徴税官は足を踏み出した。右ひざを曲げ、左胸のブローチに右手を添える。騎士が王に忠誠を誓う時の姿勢だ。


「あなたはこんなにも分かりやすい救難信号を発してくれた。おかげで思いの外捜査が早く進みました。こんな肥溜めに連れてこられて、さぞご不安だったでしょう。ですがこれからは我々騎士団が殿下をお守りいたします。おい、お前ら」


リーダーの掛け声に従い、他の徴税官たちもまばらに片膝を立てる。まるでシエルが王族であると、アドラに見せつけるように。


「さあ、俺たちと参りましょう。アリシエル・ドゥ・ノーランディア殿下」


 ドブ臭い息と共に吐き出される男の言葉に、シエルの脳裏に王宮での生活が蘇った。朝から晩まで父親の良いように使われて、従者たちに嫌われないように金で機嫌を取り、無力さを「子供だから」と言い訳にする自分に嫌気がさす、繰り返しの日常。親友さえいなくなった世界に、今更すすり泣きに帰れと言うのか。


(生まれる環境を選べないのなら、せめて――)


「生き方くらい、自分で決めさせてください! 僕はシエルだ! アリシエルなんてお姫様じゃない!」


 気がついたら、シエルは叫んでいた。


 シエルの喚呼に、徴税官とのやり取りを傍観していたアドラははっと息を呑んだ。


(俺はバカか。シエルが王族かどうか見極めて何になる。こいつが俺の感情を笑わないでくれる奴だって、一番知ってんのは俺じゃねえか)


故に。


「そうだ、こいつはシエルだ! 本人が違うって言ってんだから、人違いだろ!」


アドラは声を荒上げた。シエルの手を強く引き、徴税官を威嚇するように睨みつける。


「アドラさん!? あの、僕は……」

「言い訳なら後で聞く。今は逃げるぞ」


シエルの反論を封じるように、アドラは鋭く言い放つ。そのまま力強く地面を蹴り、徴税官たちの間を縫うように走っていた。「あ、逃げた!」「バカ追いかけろ!」統率が取れていない徴税官たちのやり取りが後方で聞こえる。




 緋色の髪が常闇になびく。アドラはシエルをネオンから隠すように、路地裏を駆けていた。徴税官の方が数が多いとはいえ、地の利はこちら側にある。路地裏は暗い。おまけに入り組んでいるから、探すのに時間がかかるはずだ。月部屋に駆け込んで仲間たちに合流すれば、今度は自分たちが徴税官を狩る番だ。


(だけど、なんか引っ掛かるな)


アドラは底知れぬ違和感をひしひしと感じていた。


(なぜ今なんだ? シエルが王族だから、一刻も早く取り戻したいからとか?)


アドラは地下スラムの生まれだ。地上に出たことなど、を犯したときを除いて一度もない。当然騎士団の指揮系統なんてものは知らないし、王族の命がどれくらい大切なのかも、いまいち実感がない。


(だけど、それにしては唐突いきなりすぎる気がする。普通もっと聞き込みとかすんじゃねえの? ……まあいいか)


アドラは後方を走るシエルを一瞥する。普段雑用をこなしていたせいか、シエルは意外と体力があるようだ。息を切らさず、ここまでアドラのスピードについてきている。


(今はシエルを守る。それだけを考えればいい)


口を一の字に結び、アドラは突き当りを右に曲がる。最後の曲がり角だ。ここをまっすぐ進めば、ほら。


 見慣れた荘厳な建物が目に飛び込んできた。「ただいま公演中」の垂れ幕こそないが、正真正銘我らが月部屋である。


 そして、まるで二人の到着を待っていたかのように、出入り口の前にはずらりと仲間たちが並んでいた。その先頭に立っているのは理知的な眼鏡の男。月部屋のナンバーツーにして、粛清時代からの戦友、バンだ。


「バン! ちょうどよかった!」


アドラはシエルと繋いでいた手を離すと、頼れる頭脳担当に駆け寄った。


「詳しい説明は後だ。実は今、なぜか徴税官たちがシエルを狙って俺たちをつけに来ている」

「ええ、知っていますよ。私もあなたたちを探していましたから」


バンは柔らかな笑みを浮かべた。いつも通りの穏やかさに、アドラはほっと胸を撫でる。

 

 だが、バンの後ろの仲間たちの面々に違和感を覚えた。なぜか月部屋の中で誰よりも強い親友の姿がいないのだ。


「ところでさ、ズィーはどこだ? 徴税官と戦う必要があるなら、あいつは絶対に必要だと思うんだ」

「ああ、ズィヤード君なら亡くなりましたよ」

「は……?」


にこやかなバンから零れ落ちた言葉に、アドラは耳を疑った。


 ズィヤードが、死んだ?


 あの最強のズィヤードが?


「バン。さすがに、言っていい冗談と悪い冗談がある。君は分別がある人間だと思っていたが?」


アドラは眼鏡の奥の碧色の瞳を睨んだ。しかし、バンは眉一つ動かさなかった。


「冗談ではありませんよ。私が、この手で間違いなく殺しましたから」

「……どういうことだ」

「ふむ。百聞は一見に如かずと言いますし、見ていただいた方が早いでしょうか。アッシュ」


バンは後方に視線を投げ、元闇医者の名前を呼ぶ。気だるげな白衣の男は、面倒くさそうに欠伸をすると、ポケットから何かを取り出した。


「ガラスの瓶?」

「こちらは女神が作った毒です。ヒュッレムを殺したもの、とお伝えすれば分かりますか?」

「バン、君はまさか――!」

「はい。こちらは録画ではありません。リアルタイムのです」


バンが真後ろに立っていたボーイからタブレットを受け取る。


 画面には、ホールに倒れている褐色肌の青年が映っていた。彼はぴくりとも動かなかった。だが、彼の周りに描かれた楕円形は徐々に面積を広げていっている。カーペットとは違う赤色を見て、アドラは悟った。これは、血の赤だ。


「このクソ野郎がああああああっ!!」


全身の血が逆流した。アドラは沸き立つ怒りに身を任せ、バンめがけて拳を振り下ろした。しかしバンはそれを意図も容易く避け、スーツから拳銃を取り出した。素早く安全装置を外し、引き金を二回、連続で引く。パン、パンッと空気を切り裂く音が続けて聞こえる。


「ゔ、あ゛あ゛あ゛ぁぁぁっっ!!」


常闇にアドラのうめき声が響く。彼は撃ち抜かれた左腕を押さえ、地面に倒れ込んだ。ぽたぽたと、鮮血が白磁の腕を伝ってコンクリートを汚した。


 うずくまるアドラの額にバンは銃口を押し当てた。そのまま彼から目を離さず、後方で震えるシエルへ穏やかな声を投げる。


「申し遅れました。私はノーランディア王国第四小隊所属、バン・オブ・アンジュー。王女殿下をお迎えに上がりました、騎士にございます」


 (嘘だ嘘だ嘘だ)


目の前で繰り広げられる凄惨な光景にシエルは蒼白した。


(だってバンさんはいい人ですもの。妹思いの、いい人だもん!)


しかし、逃避する心とは裏腹に、シエルの身体は現実を理解していた。恐怖に震えが止まらない。歯が小刻みに震えてカタカタと音を立てる。桃色の頬からさっと血の気が引いていき、石のような冷たく硬い表情になる。


「殿下。地上へと参りましょう。国王陛下がお待ちです」

「シエル、俺のことは構うな。逃げろ! そいつはだ!」


(いい人は私に優しくしてくれる。いい人はお金を渡さなくても私と仲良くしてくれる。だからバンさんはいい人で、いい人で、いい人で)


「アリシエル殿下」


僅かに荒っぽくなった語気が、シエルの意識を現実に引き戻した。青色の瞳は、赤く染まったアドラを。そして彼を取り囲む月部屋の仲間たちを捉えた。一緒に働いていた彼らの顔は驚くほど無機質で、まるで人造人間ヒューマノイドのよう。


 かたり、と。シエルの中で何かが崩れ去った。


「いい人って、なんですか」


それきりシエルは動かなくなった。


 「シエル! シエル!」


アドラは光の無い青色の瞳に手を伸ばした。撃たれた左腕が焼けるように痛かった。しかし、それ以上にシエルを、大切な義妹を、この暴虐非道な奴らに絶対に渡してはならないと思った。


 だが。


「アドラさん。あなたはこの件について関係がない。巻き込まれただけだ。しかし私はあなたに個人的な恨みがある」


腹にバンの蹴りがめり込んだ。「ゔえっ」と、アドラは蛙を引きつぶしたような声を上げる。即座に月部屋の仲間たちに、いや、バンの手下たちに組み敷かれた。長い赤髪を引き掴まれ、コンクリートの上に頭を打ち付けられる。何度も何度も何度も何度も、意識が遠くなるまで。


(クソったれ……)


薄れゆく意識の中、アドラは眼鏡の男を睨んだ。腕の力などとうに失っている。足が凍ったように冷たい。全身から血が流れ出ていることが嫌でもわかった。


(俺は、まだ)


演じ続けなければならないことがある。


 悔しさに唇を噛んで宙を見上げれば、ふと、月部屋の屋上に人影が見えた。それは陽炎のように揺らめいており、直人ただびとなら幻だと思っただろう。しかし、アドラは間違えるはずがなかった。


 なぜなら、その褐色肌の青年は、長年背中を預けてきた相棒だったから。


「ズィー!!」


アドラは腹の底から声を出した。彼が聞き逃さないように。自分たちの抵抗を、享楽の街に知らしめるために。


「命令だ。シエルを連れて逃げろ! 俺のことはいい。だが、シエルだけは必ず守り抜け!」

「わかった」


ズィヤードは短く頷くと、宙を蹴った。アスファルトがめり込むくらい力強く着地して、間髪入れずに、シエルの元へ走り出す。しかし、彼の体調もまた万全ではないようで、弾丸と並走するスピードには遠く及ばない。それでも唖然としているバンの手下たちを殴り飛ばせるのは、彼の身体能力が尋常ではないことを物語っていた。


「なっ!?」


 殺したはずの相手の登場に、バンは目を丸くした。タブレットの画面と迫りくる男を交互に確認する。画面には、たしかに血だまりに寝転がる男が映っているのに、一体なぜ? バンは冷静に思考する。何かカラクリがあるはずだと。


 だが、それが一瞬の隙となった。


「ぐあっっ!!」


ズィヤードの拳がバンの頭を襲った。後ろからの攻撃にバンは体制体勢を崩す。


「バン中尉!」


手下の誰かが叫んだ。


 ズィヤードは糸が切れたマリオネットのように項垂れる少女を抱きかかえる。そして、右足に全身の力を込めると、思い切り地面を蹴った。砂埃が舞い、手下たちの視界を奪う。


「行け! 振り返るな! 頼む!」


ビルに飛び乗ったズィヤードに、アドラのげきが飛んできた。それは希望を託した、最初で最後の願い。


 ズィヤードは振り返らない。親友に背を向け、託された少女と共に闇に消えた。



 「ヴァイマリアード・ハイラガード~、享楽の町へようこそ。ヴァイマリアード・ハイラガード~ 犯罪者たちの~、らーくえーんさあー」


紫色の光を放つ大伽藍の一室で、狂ったように歌を歌う女が一人。


 角砂糖が溶け切った紅茶を片手に、女神は机の上のキーボードを叩いていた。


 彼女はこの街の住環境を一手に担っている。街中に取り付けられた監視カメラの映像を眺めれば、この街で何が起こっているのか説明されなくとも理解できた。しかし、そんな面倒臭いことをせずとも、彼女は女神である。先程から飛び交う怒号と銃声の裏側に何が潜んでいるか、何が目的でバンが裏切ったのか、全て視えていた。


 だから、意地悪したくなったのだ。


「ハック完了。ダミーの映像をタブレットに送った犯人が私だと知ったら、空冷の坊ちゃんはどんな顔をするんだろうね」


エンターキーを押し、女神は紅茶を飲みほした。甘ったるい味が口の中に広がる。もっとも、口にするもの全てが甘く感じてしまう彼女にとって、味という概念などどうでも良いことだが。


 女神は黒のカウチから立ち上がり、窓の外に視線を投げる。自己主張の激しいネオンを見下して、にやりと広角を上げた。


「役者は揃った。幕は上がった。この舞台は止まらない。脚本は常に書き換えられる。君たちが選択の果てに何を魅せてくれるのか、楽しみにしているよ」






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