第6話 ショピングモールへ移動

「今日は高校入学の準備を兼ねてLa-onに行くんだよな?」


「あぁ。あそこに行けば大抵のものは揃うからな。」


秋也と話しながら目的地を思い浮かべる。

La-on(ラオン)は地域最大級のショッピングモールだ。


ショッピングだけじゃなく映画、ボーリング、漫喫、水族館まで併設されている。


因みにここを運営しているのは白銀グループ

つまり家だ。設定を盛りすぎだがイベント毎のチケット用意なども親友ポジの役目にしていた為こうなっていた。


「買い物が終わったらボーリングで勝負しようぜ!」


なんというイケメンスマイル。

俺が女なら惚れちゃうね。


「あぁ。負けた方が晩飯を奢るって事でどうだ?」


「いいね!罰ゲームがあったら方が燃えるわ!」


そんな事を話しながら気づけばラオンに到着していた。


この後はヒロイン達との対面を控えている。

俺の役目はそのきっかけ作りだ。

ナンパされてる所に俺が乗り込み、このイケメンに二人が一目惚れをする。

似た様な家柄のヒロインとの絡みは少しだけあるが、その関係が進展する事は無い。

この時の白銀颯の内面はそこまで考えていなかった。でも似た様な家柄だからこそ近づくのはまずいと判断するのは当たり前のことだ。

白銀颯は恋なんてしない。

適当に決められた相手と結婚して子孫を残す。

そして子孫が白銀グループを継いでいく。

だが決められたレールに従うだけの男でも無い。

目指すのはレールを超えた先にある景色。

その為に彼は努力をしてきた。

運動も、勉強も。

その先にある未来の形を自分の筆でキャンパスに書く為に。


ただ機械の様にレールを歩く事はしない。

そういう強い男をイメージして作ったキャラクターだ。

だからこそその様に俺も努力を続けようと考えながら、駐輪場へと向かって自転車を降りた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る