<第七話>青いペンダント
サリー先生とグリーンは、魔王を倒すために必要な炎の剣を得るために、火山のふもとにある炎の神殿に向かっていた。しかし、その道中で、水の魔法が使える魔法道具を手に入れる必要があった。
「この村は、魔学が発展しているらしいよ。きっと、水の魔法が使える魔法道具があるはずだ」
サリー先生は、地図を見ながら言った。
「そうだね。でも、どこで買えるんだろう?」
グリーンは、村の入り口に立ちながら言った。
「さあ、探してみようか」
サリー先生は、笑顔で言った。二人は、肩を揃え、村の中に入っていった。
村は、色とりどりの魔法道具が並ぶ店や屋台で賑わっていた。二人は、目を輝かせながら、店を見て回った。
「あっ、これだ!これだ!」
グリーンは、ある店の前で叫んだ。店の中には、水色の宝石が埋め込まれた指輪が飾られていた。
「これは……水の魔法が使える指輪だよ!」
グリーンは、興奮しながら言った。
「本当かな?」
サリー先生は、疑わしげに言った。彼女は、店主に声をかけた。
「すみません。この指輪は、本当に水の魔法が使えるんですか?」
「もちろんですよ。この指輪は、水の精霊と契約したもので、水の力を借りて魔法が使えます。ただし……」
店主は、少し顔を曇らせて言った。
「ただし……?」
サリー先生とグリーンは、同時に聞いた。
「ただし……この指輪は、一度しか使えません。一度使うと、宝石が割れてしまいます」
店主は、残念そうに言った。
「えっ……一度しか使えないの?」
グリーンは、驚いて言った。
「そうです。だから……この指輪は……」
店主は、言葉を濁した。
「この指輪は……どれくらいするんですか?」
サリー先生は、店主に聞いた。
「この指輪は……どれくらいするんですか?」
店主は、ため息をついて言った。
「この指輪は……一億スターです」
「一億スター!?」
サリー先生とグリーンは、同時に叫んだ。一億スターというのは、この世界の通貨単位で、とても高額な金額だった。
「そんなに高いの!?」
グリーンは、信じられないという表情で言った。
「仕方ありませんよ。この指輪は、とても貴重なものですから。水の精霊と契約したものは、滅多に見かけませんし、一度しか使えないというのも、価値を高めています」
店主は、説明した。
「でも……一億スターなんて、どうやって払えるんだよ……」
グリーンは、落胆しながら言った。彼とサリー先生は、旅をしながら魔法を学んでいたが、お金はあまり持っていなかった。魔王を倒すために必要な炎の剣を得るためには、水の魔法が使える指輪が必要だったが、それを買うことができなかったら、どうしようもなかった。
「あの……」
そこで、店の隣にある屋台から、小さな声が聞こえた。二人は、その方向に目を向けた。そこには、水色の髪と瞳をした少女が立っていた。彼女は、手に持っている水色の宝石が埋め込まれたペンダントを差し出しながら言った。
「このペンダント……あげます」
「え?」
サリー先生とグリーンは、驚いて言った。
「このペンダント……あげます。このペンダントも……水の魔法が使えます。でも……私には必要ありません。だから……あげます」
少女は、優しく微笑みながら言った。
「でも……それは……あなたの大切なものじゃないの?」
サリー先生は、心配そうに言った。
「大切です。でも……あなた達にも必要です。私は……この村で暮らしています。水の魔法が使える人は少なくありません。でも……あなた達は……遠くから来たんですよね?水の魔法が使える魔法道具を探しているんですよね?それなら……私のペンダントを使ってください。私は……喜びます」
少女は、純真な目で言った。
「でも……それじゃあ……お礼ができないよ」
グリーンは、申し訳なさそうに言った。
「お礼なんていりません。ただ……一つだけお願いがあります」
少女は、願うように言った。
「何だい?」
グリーンは、聞いた。
「私と……友達になってください」
少女は、そう言って手を差し出した。
つーーーーーーずーーーーーくーーーーぅーーー
読んでくれてありがとです!
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