第3話 加護カモーン
もう早いもんで五歳になりましたよ。
五ちゃいよ?五ちゃい。
神の加護を授かる年ですよわたくし。
ちなみにこの二年で義母の方に子供が生まれたので俺に兄妹ができました。
そりゃあもう可愛いよね。
一人はすっごいお転婆でもう一人は大人しいんだよね。
イケメンと美女の子供だよ?ビジュアルだけでも勝ち組なのに俺のことにぃにって呼んでくれるんだよ?可愛くないわけなくない?
前世が一人っ子なだけに余計可愛いよ
まぁ簡単な言葉しかまだ喋れないけどそれでもにぃにって呼んでくれる顔が可愛くってなんのって。
加護の話から脱線しすぎだろ。
俺シスコンかもしれない。
今家のすぐそこの協会に向かっております。
加護は大体協会で見てもらうらしくそこでなんの加護か分かるらしい。
あとオトンが言うにはお友達作ってこいだそうな。
精神年齢だけで言えば
◆──協会
え、めっちゃ人いるじゃん。
この地域そんな人いるの??
ほぼ外出たことないから知らなかったわ。
いやーこんなこと言うのもダメだろうけどさ。うちのオトンが一番イケメンだね。
若いながら九頭竜騎士の奥さん三人持ちを人様と比べるのもダメだとは思うけどさ。
あ、千歳ちゃんいるじゃん。
手振っとこ。
あ、気づいたみたいだわ。小さく手振っちゃって、可愛いねぇ。
いやー九頭竜騎士の息子だからって順番優遇されるのかなとか思ってたけどそんなことなかったっすね。
番号券みたいなの貰ってそれが光ったら順番らしい。
…フードコートかな?なんかあったよねこんなん。前世が懐かしいよ。
ちなみ青く光ったら一時間後には順番だよ☆ってことらしいんで一時間で動ける範囲内で飯食いに行きますか。
「お父さん、美味しいお店とかはないの?」
「んー、父さんが好きな店があるからそこに行くか!」
そう言われたんでオトンの背中に着いていってたらすぐそこでした。
【和食屋 黒兵衛】
なんかメニューに定食があったからさ、オトンに白々しく定食って何か聞いたらなんとオカンの出身地が日の国らしく日の国の料理が食べれるところらしい。
はい不味いわけがない。
日の国とか異世界に来たら大体ある日本的な国やん
この世界名前とかゴリゴリ日本語のくせにご飯は何故か和食じゃないねん。
おかしいだろ!なんでどう考えても日本みたいな家で毎日洋食なんだよ!
てなわけで鯛の煮付けと卵焼き定食にしました。
オトンは軽くで良いとか言いながら天丼食ってたよ。
一瞬で完食しちゃったよ。
いやーマジで美味かった。味噌汁とご飯は前世とほぼ変わらない味だったし煮付けなんか前世で食ったやつより美味かったと思う。
卵焼きもフワフワで美味かったなぁ…
俺決めた。あの店この国中に広めまくってやる!そしたら俺がどこにいっても食える!
はいWin-Win!!!
天才!
心の中で変なことを決心してたら紙が赤く光った。
あと十分で順番らしい。
まぁ急がなくても協会のすぐそこなんでゆっくり歩いても多分大丈夫。なはず
「お父さん、あのお店すごい美味しかったね」
「お、四季も美味しかったか、四季が食べたいなら屋敷でもたまに出すこともできるぞ?マドカが作れるからな」
オカンも日の国料理が作れるらしい。
いやそんな提案飲むしかないよ俺
「お母さんの料理食べたい!」
「そうか、お母さんに連絡いれて今日は日の国料理にしてもらうか?」
「うん!」
そういうとオトンは自分の獣魔を屋敷まで飛ばした。
よっしゃ今日の夕食楽しみ。オカンにいい報告できますように!
「次の方、どうぞ」
よっしゃ俺の番だ。
別に強さは気にしない。強くないなら強くないで別の道を歩むまでよ。
「では膝を付き目を閉じて祈ってください」
なんか周りからすげーみたいな声が聞こえる。
「すごいなこれは…目を開けてください」
俺の前には焔の様な紅い刀剣と深海のような深い蒼の小刀が浮いていた。
「貴方の加護は
神父いわく上位の加護になると物や武器などとして出現するらしい。
ちなみに二刀は俺が持つと俺にぴったりなサイズまで縮んだ。
それもすっげぇ
いやーこれいい加護かもしれない。
「父さん!加護二個も貰えたよ!」
「あ、あぁ…四季はすごいな!」
この時アルフォンスは考えていた。
自身の子供の異常さを。
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