胃薬日記

2023/3/31 金・曇りのち晴れ・胃もたれ

　先輩の仕事を手伝ったらお礼にコーラをもらった。他人の仕事を手伝うとわかりやすく報酬が貰えたりする職場であるが、まあ「人による」ところでもある。当然のように人の好意を消化する奴もいれば、彼女のように感謝を示してくれる人もいる。「“しよちゃん”が居てくれて本当に助かった」と言われると私のか細い社会性が力強く担保されるので私も助かる。

　しかし、リアルゴールドXを決めたあとの胃にはちと重いので、持ち帰って作業のお供にしたい。

　リアルゴールドXは缶飲料であり、尖ったデザインの赤い缶にドデカくXと書かれ、その背面にはYOSHIKI様のありがたいお言葉が刻まれている。何回も見ているのに覚えられない。確か「mission impossible」みたいなことが書かれていた気がする。気がするだけなので真に受けないでほしい。響きがmission impossibleなだけだ。まさかYOSHIKI様が「任務遂行不可能（ミッションインポッシブル）」みたいな文言をエナドリに寄せるわけがないので。

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　フォロワーさんの言葉に感化されて、日記とはなんぞやみたいなことを考えている。日記とは。日々の切り抜き、多少の誇張と少しのスパイス。

　……日記がなんなのかはわからないが日記をつけ始めてから変わったことがある。日々をダラダラと生きなくなった。そして、今日の日付を言えるようになった。

「今日何日だっけ？」「えー、えへへーわかんない😅」みたいなやり取りが減った。これはマジである。これはマジである(大事なので2回言う)。

　一日一日の区切りを文字の上できっちりつけていくことによって、時間が私の上を過ぎてゆく、そのスピードが「少しだけ」遅くなった。あー、生きてる。私今生きてるわ。そう思う。

　メダカのように白（休み）と黒（出勤）の水槽の中を泳がされる日々は終わりだ。今度から曜日も併記してみよう。今日は金曜日。フライデー。

　私のような社会性の壊死した人間にとってみれば、日付感覚ってのは真っ先に死んでいくものなので、冷たくなった指先に血が通うような心地だ。おお、握れるぞ！指が握れる！

　というようなことを胃もたれとともに実感している。前屈姿勢が胃の中のものを逆流させる。苦しい。ちむ。

　逆流性胃腸炎にだけはなりたくない。