第34話
会社に行く途中様々な人間とすれ違う
それはまるで時計のようにいつも同じよう な人間が
同じように 歯車のように 同じ場所であったりする
その中で私はもう何年も 背の曲がった
猫背のサラリーマンによく道で 出会うそれは近くのマンションから来て
いるんだろう いつもその背を曲げて
四角い小さなカバンを手に持って歩いて いる
その人は非常に足が速く それこそずっと前を
せかせかと歩いている姿を見ることもあれ ば 私の前を
通り過ぎていくほど 林に歩いていることもある
日ふとさして興味もなかったが 私はどういう顔なのだろう
とそんなことが気になった 北口間は一切合わないらしく
ただ 朝の 通勤というものに
ばったりと 合うくらいなのである 私は
興味を出してその日 1時間ほど前からなんとなくゆっくりと
いつもの道を歩いていた 途中公園でブラブラしながら時間を潰して
いると あのスーツの姿が公園の前を横切っ
た今だそう思っていつもさして気にも止め なかったその顔を見よと目を見開いたが
どうにも 意外と遠くでありしかも足の速いことだ
私はその輪郭をしっかり見ることができ なかった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます