第26話
教室に
忘れ物をし
時計が七時を指す中
学校に 僕は居た
周りは がらんとしており
手探りで
プリントを探していて
ギィーギィー ィ
それは紙の束に 手を入れ指で探している時に
遠くで聞こえていた
錆びた金属と金属は擦れるような
一瞬 校門でも閉じられたのでは
とも思うが
校内に開閉できる柵はない
誰かが入って来る気配無く
相変わらず
軋むような擦り切れるような
金属の音が続く
なんだ
僕は
プリント用紙を見つけ
ただでさえ暗い
教室の中の星あかりにプリントを透かし
確認した後
その音の正体を
探る為に
校内で耳を澄ませ
歩き回った
どうやらそれは一箇所らしく
廊下を歩けば 左右で音が遠ざかる
音のある方へと向かうと
一階のグラウンドへといく
ガラスの施錠された扉の前まで来ていた
そこからは一番大きく
軋む音が聞こえる
ただ 辺りを見回しても
何も見つける事は出来なかった
数年後 調べ物で 校内新聞を見ている時
グラウンドの端に
ブランコを見つけた
今現在は そんなものの面影もないが
一体どう言う理由で撤去されたかは謎である
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