第19話

沈んだ夕日の熱がブランコに

まだ存在しているが

時期にその温度も消えていくことだろう

私は 塾に行くために 学校が終わると 家に帰ることなく ほんの数分の時間を潰すために 近所の公園のブランコに乗っていた

他にすることがないのではなく

他にする時間がよりにくいとも言える

公園の向こうの ペロペロキャンディーのような

時計が6時を 示そうとしている

私は 仕方なく 漕ぐともなしに漕いでいた

ブランコから降りようとした時

ランドセルが 無いことに気がつく

 あれ おかしい


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