第16話

何か濡れている

それが何かわわからない

しかし 地面にまで広がっている その黒いものの正体は

近づけば近づくほど 鮮明に

そして薄暗闇の中でも はっきりとブランコの形を 見せている

なぜ 赤いのか

それは 私が 何か生臭い鉄の匂いと

それを足で踏んづけた時

ぬるりと光るブランコの鎖を見た時 なんとなく理解していた


あ 目を覚ますと 私は布団から起き上がっており

起動したパソコンには あのメールの写真が ベッドから見えていた

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