第13話
ゆっくりと沈む夕日を見ていると
思い出すことがある
それは 私が住んでいた 田舎町で 起こった事件なのだが
私の学校にあるブランコで 人が首を括って 死んだのだが
問題は それ以降 猫や鳥 蛇を 何者かが 同じように
括り始めたのだ
そのせいで ブランコは 使用禁止になり
次第に ブランコを 乗ると言う行動にでなくなって行った
しかしそれは私が その小学校を 卒業して 何年か経った頃
私の耳に ブランコの話が 入ってきた
それは ブランコで人が また首を括ったという話で
続くものは 続くとも思ったが
問題は その人物が 知っている人間だったのだ
私は普段 あまり人と話す 人間ではなかったが
それが 本当なのか と聞くと
そうだと言う
それどころか 遺書で 以前死んだ 人も自分が殺した恋人だと言う
一体どんな死に方で
どう言う人間で どう言う理由かは 全く 知るよしも
無かったが
私は そんな話を聞いてそう思った
後日 学校の付近を通る用事があり
なんとなく 自転車で そちらに より
ブランコを 眺めていると
掠れるような遠く
グランドを挟んで 向こうに 鉄の遊具が見える
そこに 何か黒い影のようなものが見え
それが動いている
なんだろう
そう思うが
私は 悪い夢 蜃気楼でも夕暮れのこと
そう思い
そこに向かわずに帰った
しかし 今夕暮れの中 考えることは ブランコを見ながら
それが こっちこっちと 手招きでもしているように 思えるのだ
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